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風を感じながら楽しむ「読書の秋」

残暑がまだ続いていますが、秋風が吹き始め、日も短くなり、秋の虫の声も聞こえ始めました。秋がもうすぐそこまでやって来ています。

なぜ「読書の秋」なのか

子供の頃から「読書の秋」という言葉はよく聞いたものです。なぜ読書は秋がよいのだろうか? と不思議に思って調べたことがありますが、秋の過ごしやすい気候が読書に向いていますし、日が短くなって夜が長くなりますが「読書=夜」というイメージが昔はあったものと思います。夕方から夜にかけて、窓を少し開けて風を感じながら、月が見える夜。そんなシチュエーションが読書にはピッタリだと感じますね。

「風を感じる場所」で楽しむ読書

風を感じる読書というと「読書をする環境」を思い浮かべる方が多いと思います。例えば以下のような場所で読書をすることです。

  • 窓を開けると風が入ってくる部屋

  • 風を感じられる公園

  • 自然の風を感じられる海辺や河原

自然の風を感じながら本を読むと本当に気持ちが良いものです。

椅子を持参してのチェアリング、コーヒーを飲みながらの読書は贅沢な時間です。

風を感じる「ものがたり」

場所だけではなく、風を感じられる読書があります。それは、風が吹いていることを感じられる「ものがたり」を読むことです。普段はビジネス書や実用書を読むことが多いですが、秋は小説を読みたくなります。中でも、自然環境に関わる物語が好きで、特に「宮沢賢治」の小説は秋を迎えると何度も読みたくなる魅力があります。

宮沢賢治の小説は、自然が舞台となる物語が数多くあります。そして「自然環境の変化」がストーリーにも関係してくるところが、予定調和や作為的ではない「運命的な展開」や「不思議な現象」に繋がっていると感じています。夢中になって読んでしまう没入感や、何とも言えない読後感は他の作品にはなかなかない魅力だと思っています。

「注文の多い料理店」では風向きの変化が物語の転換点になっています。
「銀河鉄道の夜」では文字通り夜がテーマ。鉄道が走る疾走感と窓の外の不思議な現象。内と外には違う空気が流れていて、その空気が行き来する。そんな「風」を感じられる物語。

秋風はとても心地よい一方で、どこか切なさも感じます。そんな「感情」や「空気」を感じながら読書にふける。気候としての秋の外的な魅力と、情緒的な内的な魅力。大人になればなるほどに「読書の秋」がしっくりきます。

明日は雨予報。
でも、それもまた「読書」の魅力を引き立たせる一つの要素なのかもしれません。

最後まで読んで頂きありがとうございました。
ミドル世代の方を中心に「趣味」や「学び」の魅力について発信しています。もしよろしければまた読みに来てください。


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