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2022/12/24 小田原

初めての小田原

冬の海はいいですよ、と教えてくれたのは大学の後輩ちゃんなのだけど、
私もすっかり魅せられてしまって、

これまで2回、逗子、茅ヶ崎を舞台に劇をこしらえてきて
"勝手に冬の相模湾・三部作"と、これは完全に自己満なんですけど、
そんなコンセプトが胸の内にあるんですね

最後は小田原とかがよさそうだなと前々から思っていて、
下見くらいの気持ち、
何かお話のヒントが拾えたらいいかなという気持ちで行った日の記録/メモ

小田原駅 立派な建物だった



前日は大学の友人と久しぶりに会って、
終電が来るまで吉祥寺でお酒を呑んで、
ちらほらと結婚の報告を聞いて、本当におめでとう

帰宅して風呂から出て2時
天気予報をみて快晴だと知って、無性に行くしかないとなり、
2-3時間だけ寝て、始発の次くらいの電車にびゅんと乗る

土曜の朝5:40横浜→沼津行 東海道線
座って寝られるだろうと思っていたのだけど、
華金を朝まで過ごした人々が東京方面からわんさか運ばれてきて、
みんな寝てて普通に座れない、マジかよ
かく言う私も昨日のお酒が微妙に抜けていない、少し頭が重たい

藤沢駅あたりからようやく車内の人が少なくなり、やっと座ることができた
登山みたいな大きなリュックを持った人もいる(富士山?)

6:20 平塚駅を過ぎたあたりから
ほのかにあたたかい朝の気配を感じる
闇→青→そんでさらにオレンジの光
まだ太陽は出ていないのだけど、
これからくるぞくるぞというこの時間が好き

鉄道好きの男の子たちが2,3人
わずかな停車時間にホームに出て、
電車の発車メロディーを録音している
そういえば18きっぷの時期だ
国府津駅のホームからは少しだけ海が見える

酒匂川を渡る鉄橋を越えるともうすぐ
6:45くらいに到着 ちなみにこの日の日の出時刻は6:54くらい

ついた
初めての土地ではだいたいいつも目を通す

海までは徒歩15~20分
どうせ日の出の瞬間を写真におさめるのは間に合わないので
諦めてすき家で朝飯を食べる おなかすいたからよ

海岸までは、お堀端通りを真っすぐ進む
バルーンはクリスマスの装飾?

小田原城を横目に(後で来よう)
ずんずん歩を進めるとそれらしき文字が見えてくる
御幸の浜という名前は明治天皇と皇后が揃ってここを訪れたことに由来しているらしい 

浜が見えたわい
地図でみた時から想像はしていたけど、
平塚以西の相模湾は西湘バイパスの存在感がデカい

階段を下って浜に足を踏み入れる
葉山・逗子~鎌倉~藤沢・江ノ島~茅ヶ崎・平塚
それなりに相模湾/ビーチをみてきたつもりだけど
ここは砂というより石、砂利の存在感が強い

振り返ればバイパス


そして砂利の向こうに海とご対面


私は本当に感動したのですが、
変に言葉で語るより良い写真色々撮れたので見ていただけたら嬉しいです

スマホ

大概の浜には犬の散歩をしていたり、
ジョギングをしていたり、サーフィンに来ていたり、
冬であったとしてもそういう地域住民の方の姿があるのだけど、
ここは本当に人がいない。8,9時になっても1,2人が歩いて通る程度。

波はそれなりに勢い・強さを感じるけど、藤沢や茅ヶ崎ほど荒っぽくない
8時にもなれば陽は完全に昇って、青と白とがだいぶクリアになる

2時間弱一人で過ごしてしまった程度には、この海に惚れ込んでしまった

もうちょっと居たかったのだけど、
私はあくまで今後の作品のために来ている
街のこともちゃんと調べないと
ということで 小田原城~駅周辺の商店街など~かまぼこ通り を一通り散策

いくらか歩いているうちにふと思ったこととして、
神奈川の街は、歩いているとなんだかんだで"東京の気配"を感じるのだけど、ここにはそれが無い
変な言い方だけど「県境を越えた別の場所」という感じがする

立ち寄った雑貨屋の店主さんと少しお話をして、
案外その感覚は間違っていなかったのだな、と分かった

「神奈川ってよりちょっと静岡って感じするでしょ」
「ここって江ノ島の方のわいわいした感じはいいかなって人達が多いから」
「東京から新幹線で30分で来られるんですけどね、
 東京の流行りがくるまでには4,5年かかるんです」
「海も『ビーチ』って感じあんまりしないでしょ。人によるけど、この辺のおじいちゃんおばあちゃんもそんなに通わないんです。夏でもそこまで混まないし」

こういうお話、実際にその土地に足を運ばないと分からないような話が聞けた時が、一番わくわくする

もせるごみ

シナハンとか気取っておいて美味しいものもちゃんといただく
小田原は海鮮・かまぼこは勿論、おでんも有名
クリぼっちをだいぶ満喫していることに気づいて
ふと我に返ってちょっと笑ってしまう

有名なパン屋で、あんパンが10種類以上ある
本当に美味しかったんだけど一人で入る店じゃない、ほか全員アベックだった

実は夕方に上野方面に観劇を入れてしまっていたので、
13:30くらいにはもう帰路につかないといけなかった
小田原と上野って、ほんとなんで同じ日に予定を入れてしまったのか、
予定組むの下手

ただ朝の7時前に着いたので実際だいぶ滞在していたし
街の中心エリアはざっと見ることができた

昼食を食べて、帰る手前、少しだけ時間があったので、
最後にもう一度寄ってから帰ることにした

お話の舞台としていいんじゃないかなという
なんとなくの予感だけを頼りに訪れたのだけど
なんとなくを、確信に変えることができたので、余は満足

前回、茅ヶ崎を舞台に
ダークで救いのないお話をつくったからという理由も大きいけど
今度は力強く前を向けるような話ができたらいい気がする
あたたかい陽と穏やかな白波が、余計そんな気にさせてくれる


ちょっとだけばかでかい愛の話とかでもいいかも

それはこの街の誰にも気付いてもらえないようなちっぽけな出逢いで、
だけど二人にとっては生涯忘れられないほどの、
固くて強い結びつきのはじまり、みたいな

絶望が希望に負けちゃうような話
この海の話をつくりたいと思いました

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