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満員のBリーグを初観戦してなぜFリーグにお客さんが入らないのか考えてみた

11月9日、初めてBリーグを観に行った。
サンロッカーズ渋谷vs茨城ロボッツの対戦カードだ。
サッカークラスタおなじみの千田先生がイラストを描いているのと、友人が社長をやっているのでいつか観に行きたいと思っていた。

千田先生の描くイラストバナーを持った親子。これ欲しい。
(入場特典だったらしくもう手に入らない)

サッカー観戦が忙しくなかなか観に行くタイミングがなかったが、今回友人が誘ってくれてついに行くことができた。

サンロッカーズは4連勝中とかなり好調。順位も上位だ。
なのに、この試合は一度も一度もリードせずに負けてしまった。
負けたけど、楽しかった。また行きたいと思えた。
その理由は何だったんだろうか。

そして、考えた。
同じ体育館スポーツなのにFリーグは数百人しか入らない。
Bリーグはほぼ満員の観客。この日も3850人の観客が詰め掛けていた。10倍くらい数が違う。一体何が違うんだろう。

Bリーグにあって、Fリーグにないもの。Fリーグにあって、Bリーグにないもの。自分なりに考えてみた。


▪️SLUM DUNKという強火力コンテンツからの入口

初めて生で観たプロのバスケットボールの試合だったが、不思議なことに観たことがあるような気になった。シューズの擦れる音、ボールのダムダムという音、会場の声援。あ、あれだ。SLUM DUNKだ。劇場で観た興奮が蘇る。
それだけでテンションが上がる気がした。
音楽が流れ続けるのはフェスっぽいし、一体感のある応援は気分が高揚する。

アリーナの雰囲気は映画館で味わったあの迫力に近いものがあった。
もちろんあれはアニメでフィクションなので別物だ。
でも、あの時の興奮を追体験させるような感じがしてワクワク感が高まった。

サッカーには、キャプテン翼があるが、フットサルには圧倒的な強火力を持つコンテンツはない。
フットサル漫画ってあるのかな?と思ってググってみたけどめぼしいものはなかった。
SLUM DUNKがあることによってBリーグ観戦へのハードルは低くなるかもしれない。
これは、沖縄で開催されていたバスケットボールW杯の時も同じことを思った。劇場版SLUM DUNKそして昨年のW杯はBリーグに確実に追い風をもたらしている。
この追い風は残念ながらフットサルにはない。すぐに作れるものでもない。
同じように日本人が大好きなオリンピック競技にあるかないかも大きいのかもしれないな、と少し思った。私レベルでも知っている選手がいる。そう思うのはオリンピックのおかげだ。

みんなが共通の記憶・知識として持っていて、それを一緒に楽しめるのは強い。

結局Bリーグの仕組み(地域に分かれていて、そこがゆくゆくプレーオフ的なものをやる?)や各選手のことはまだわからないことも多いけど、そんなのどうでもよく目の前の試合が楽しい、そう思えたのがよかった。

▪️魅力的なリピートさせようとする施策

入り口はSLUMDUNKだったり、W杯だったりするかもしれない。
でも、観客動員に大切なのはリピーターだ。たまたま気づいたのだが、サンロッカーズにはLINEで参加できる来場スタンプカードがあった。
1回目はブラインドで選手のトレカがもらえる。2回目は千田先生の描いたマスコットサンディが描かれた巾着。トレカは正直あまりほしいと思わなかったが、試合前にもらうことによって全然選手を知らない中で「この選手に注目してみよう」と思うことができたのでそれはそれでよかった。

アリーナの雰囲気はよかったし、観戦は楽しかったし、巾着欲しいし。
これはまた来るしかない。まんまとチームの思惑にハマった気がする。
私が知る限り、WEリーグの日テレ・東京ヴェルディベレーザが同様の施策をやっていたが、Fリーグではみたことがない。施策をやるにはお金がかかるけど、このあたり検討してみてもいいのでは?と思う。
1つ目に書いたコンテンツほどハードルは高くないからだ。

※余談だが、ベレーザは初回特典はいいものの、2回目以降の特典がイマイチなのは個人的に残念な気がしている。ノベルティの選定も大事だと思う。

日テレ・東京ヴェルディベレーザのポイントカードシステム

▪️会場の雰囲気は似ているが……。

DJが会場を盛り上げる雰囲気はとても似ていた。
ただ、チアリーダーやマスコットの使い方は違う。タイムアウト等でゲームが止まるたびに出てきて盛り上げる。思わず見惚れてしまった。
バスケットボールの競技自体が好きな人には過剰な演出かもしれない。
でも、初心者にとってはエンターテイメント性があった方まが楽しい。

競技特性的にバスケットボールよりフットサルの方が激しい印象だ。
その分、タイムアウトはモップ等で拭かなければいけないのかもしれない。
ビジョン等は空いているのでそこでもう少しエンタメ性を持たせた演出等があっても面白いのではないか。
この日、意外にゴールが入らなかった。バスケットボールはもっとゴールが入るものだと思っていたから。だけど、そこが面白いな、と思った。フットサルも意外に入らないのでそこは一緒だ。

この日は推しメン総選挙の途中経過が発表されて、KOSEのコスメサンプルが配布されているくらいだったが、翌日はブレイキンの選手たちが来るらしい。

ゲストが豪華だと足を運びたくなる。
(ここはお金がかかってくる、もしくはスポンサーの力が必要になるところなので無理は言えない)。

推しメン総選挙。選手たちの使用コスメが書かれてるのよい。
ブレイキンの選手たちが来場。スポンサーのKOSEつながりか?

▪️まだ伸び代はありそうなBリーグ

今までよかったところ、面白かったところばかり書いているが、今一つなところもある。
アリーナグルメだ。会場にもよるのかもしれないが、サンロッカーズはイマイチだった。スペースが狭いからなのかもしれない。

入ってすぐアリーナでケータリングカーは2台で限界そうだった。中も狭く充実させるのは厳しそう。

ここはFリーグの方に軍配が上がる気がする。
まだサンロッカーズの試合しか行ったことがないので、他のチームのアリーナに行ったら印象が変わるのかもしれないけど。

あと、チケットアプリもイマイチだ。
Jリーグのように統一のものがあるのだが、すぐにトレーディングカードを引かせようとする。私はチケットを確認したいのであって、カードには興味がない。

ポップアップですぐにカードをアピールしてくる。。

コアなファンにはいいシステムなのかもしれないが、にわかには厳しいと思う。
それを思うと、Jリーグのアプリはまだいい気がする。
Fリーグがそもそも共通のシステムがなく、各チームが各々販売しているので比較ができない。

何点かイマイチな部分を書いたが、それらを抜きにしてもまた来たいと思わせるところは本当にすごいな、と思う。

▪️スポーツはみんな違ってみんないい

Bリーグだって、Fリーグだって世の中でそんなに話題になっているわけではない。
今年みんなが圧倒的に盛り上がったものは間違いなく大谷選手だろう。

サッカーも含めてバスケットボールもフットサルも一部の人が楽しんで盛り上がっているコンテンツに過ぎない。
それでも、ファンやサポーターたちの生活を豊かにする存在としてあるのが素敵なことだと思う。

スポーツはみんな違う。
違うけどその違いが面白い。


私は普段サッカーを中心に観ているけど、それ以外のスポーツを観るとよりサッカーが見えてくる気がする。
いいところも悪いところも。

7月以来、Fリーグには行っていなかったが、12月に行くことになりそうだ。
そこでの様子、雰囲気を見てまた色々考えられたらと思う。


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