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輪島の町屋風レストランで見た池端シェフの郷土愛 「ラトリエ・ドゥ・ノト(フレンチ/輪島市/石川県)」

登半島・輪島市。かつて輪島塗の塗師屋だった町屋風の建物を改装したフレンチレストランがあります。そのお店「ラトリエ・ドゥ・ノト」は情緒たっぷりな建物で、和モダンの落ち着くインテリアが魅力的です。


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「能登の食材を紹介する媒体となる」ことがコンセプトのお店だと聞きます。ミシュラン1ツ星、ゴエミヨ16点という高得点を獲得している超人気店なのです。

9月下旬の平日のランチにお邪魔して、実際に数々の料理を味わってみたレポートをお届けしたいと思います。

オーナーシェフの池端隼也氏は輪島出身。大阪のフレンチの有名店「カランドリエ」のスーシェフをした後渡仏。ブルゴーニュの3ツ星「ランブロワーズ」などで研鑽を積み帰国。

2014年に家庭の事情で輪島に戻り、能登の食材に出会ったそうです。「すぐ近くに宝の山があった」と気付き、食材の宝庫であるこの地に同年このお店をオープンされました。

輪島の食材に対する郷土愛が芽生えてからは、ひたすら地元の食材を追いかけて、生産者さんと繋がり、素晴らしく新鮮な素材を見事な料理に昇華させていくのです。

お邪魔した9月下旬の平日のランチタイム。ちょっと早目の11:30の予約で伺うと、あれよあれよという間に全24席が満席となったのです。さすがの人気ぶりです。

Dejeuner B(Bランチ)5皿の5600円というコースを予約していました。前菜2皿、魚料理、口直し、肉料理、デザートです。

アミューズはなく前菜からのスタートです。まず出たのはトマトのガスパチョ、甘エビとバイ貝のタルタル、海老の頭のコンソメジュレ入り。塩分控えめのスープで爽やかなトマトそのものの美味しさを感じさせてくれました。

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バゲットも登場です。もちもちして美味しく、無塩バターと舳倉島の塩を一緒に出してくれたのが気が利いています。塩分を好みで調整できるのがパン好きにとっても嬉しい配慮です。

次の前菜は輪島のフグと茄子のバジルソース、ツルムラサキの花添えです。弾力があってロブスターの身のようなしっかりした食感で、フグってこんなに美味しいものだったかなあ。飾られたツルムラサキの花。ピンク色の可愛いものだと初めて知りました。

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真鯛とイカ墨とアオリイカのリゾットはブイヤベースソースをかけ、ハマグリの泡を載せています。味付けが少し私には濃いめでしたが、シャンパーニュにも合ったし、バゲットの塩分を調整したらちょうどいい感じでした。

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お口直しの赤紫蘇のジュレと大葉のソルベは爽やかな香りで目が覚めるような絶品でした。

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肉料理は能登の黒牛のすね肉で赤ワイン煮込みです。この牛はなんとレストランで育てているとのお話です。メチャクチャ柔らかい仕上がりです。付け合わせのマッシュポテトも良い味で、肉との相性も抜群。

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生姜風味のソルベヨーグルトがデザートです。シャインマスカットと梨入りなのでさっぱりしていい締めくくりでした。

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以上の素晴らしいメニューが5600円とはコスパが良すぎませんか?

帰り際お忙しい中、池端シェフが出て来てくださり、少しお話しできたのも嬉しかったです。今度2022年春にオーベルジュもオープンされるそうで、ますますファンが増えそうな気配。この先も見逃せないお店です。


お店のホームページは、こちら。


日本全国食べ歩きの旅をしています。