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「アバター近藤が解説する業界史~逆タイムマシン経営論862」

皆さん こんにちは アバター近藤です。
「逆タイムマシン経営論」として、業界唯一の経営情報誌であるフィットネスビジネス誌のバックナンバーを引用しながら、それぞれの年のトピックスや記事について、示唆することは何かをアバター近藤なりに解説していきます。
「歴史に学ぶ」とは良く使われる言葉ではありますが、フィットネス業界史について、詳細に検証した文献は恐らくないと思いますので、これから良い歴史を作るために何かしらのお役立てになれば大変うれしく思います。

~Fitness Business通巻第43号(2009.7.25発行)「顧客が満足するクラブづくりへのヒント(サービス産業生産性協議会による日本版CSIを活用した分析結果」2~※名称等は当時、一部文章省略

男性はジム・目的指向、女性はスタジオ・楽しさ指向

さらに、日本版CSIの調査で調べたデータを用いてフィットネス業界について、3つの事例分析を行ったところ、次の結果となった。

(1)「サービス品質」に対する男女別の特徴
男性が特に差異を示している項目は「目標達成の目安」「効果の目的あり」の自己目的系と「機器類が使いやすい」「利用したいマシンがある」の道具系。特に「機器類」についての反応率も7割を超えており、クラブの満足度に大きく影響している可能性が高い。
女性はジムよりもスタジオ系に意識があるようで、「利用したいレッスンがある」「時間に正確なプログラム」「プログラムを選ぶ楽しさ」などが差異を示している。「満足への影響」という意味では、反応率も75%を超えている「時間に正確なプログラム」はキーポイントであると言える。

(2)「利用経験の長さ」で異なる特徴
2年未満の利用経験者は、「目標達成の目安」や「要望を聞いてくれる」「サイトの情報提供」「補助的なプログラム」など、付随的な情報がキーポイントとなっている。反応率でも「目標達成」や「補助的なプログラム」が50%を超えており、利用を継続するインセンティブになっていることが予見される。
利用期間2年以上の方になると、「行きやすい場所にあり」「問い合わせ先を知っていて」「気のままに利用できる」ことを重視している。反応率でもセルフで利用したい傾向が見て取れ、6割を超えている項目で「自分自身の使いやすさ」を重視している。

(3)「利用設備」の差による特徴
利用度の高い設備別に重視しているランキングでは、男性の場合、利用比率が高いのはジムで、「目的指向」が強く感じられ、女性の場合、利用比率が高いのはスタジオで「プログラムの楽しさ、正確さ」などへの指向が感じられる。

~ここまで~

データにある男女別それぞれの特徴は、現在も同様と考えられ、これは古来から刻まれたDNAではないかと感じるところがあります。

その違いの中で、特に面白いと思ったのが、女性が「時間に正確なプログラム」に大きく反応を示しているという点です。

当社小型クラブは、スクール制を採用しており、毎時00分スタート、45分の決められた時間内で、ストレッチ・筋トレ・バランストレーニング・ケアの4要素を無駄なく実施するという内容ですが、この分かりやすく、サクッとこれだけやれば大丈夫というメッセージが、強く支持されているポイントであると分析したことがあります。

これは、上記調査で抽出された指向が、当社小型クラブの約8割を占める女性顧客にも内在していると理解すれば、その圧倒的な男女比率にも納得がいきます。
以前、何かの本で女性は、同時に複数の要素を冷静に評価し、合理的に選択する傾向があると読んだことがありますが、狩猟採集時代の男性による狩りの間、コミュニティを守る必要があった時から身に付けたものなのでしょうか。
それに比べて、単純に重いものを持ち上げたいなどの自己目的が多い男性はやはり女性より精神的に単細胞なのではないかと感じてしまいます(笑)。

お読みいただきありがとうございました。

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