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12月5日(火):「孤独」や「居場所」について、ローカルなフィットネスクラブからの模索②

昨日は「『孤独』や『居場所』について、ローカルなフィットネスクラブからの模索」と題したことを記しました。

こちらはWHOが「孤独を差し迫った健康上の脅威」と位置づけたことに端を発して、孤独のケアには物理的距離や心理的距離といった「一定の近さ」が必要になるから、ローカルでの取り組みが不可欠です。

そしてローカルな問題、ローカルな取り組みとして自分たちに引き寄せて考えていくことで、地域や自分の居場所からできそうなことが見えてくる面もあって、私たちはスクール制の小型フィットネスクラブを運営する民間企業としての模索になります。

昨日は居場所の定義における「主観/客観的承認」の要素から、フィットネスクラブができる客観的承認として、すべてのお客様をお名前でお呼びして固有の存在として捉えていること、来館への感謝を示してメンバーシップを感じてもらうことなどを挙げました。

これに続いて本日は居場所の定義でもある「他者との関係性の有無」の観点で考えてみたいと思います。

他者との関係性の有無は他者との関係があることによって居場所となる場合と、他者との関係がないからこそ居場所となる場合の両極による軸です。

部活やサークル、クラスなど他者との関係性があるからこそ居場所になるケースは典型例です。

一方で学校や仕事から帰ってきて誰もいない自分の部屋に戻ってきたことでほっと一息つくような瞬間もあり、他者との関係性がない、あるいは希薄だからこそ居場所になりえる例もあります。

他者との関係性がないから「ほっとできる」ような場所はお客様ご自身で見つけてもらうことになり、誰の目にも触れず、誰とも接したくない方は自宅でトレーニングをしたり、ノーサービスの店舗を選択されるでしょうから、私たちのようなスクール制の小型フィットネスクラブでは「他者との関係性を育む」ことを念頭におくことで良いと思います。

フィットネスクラブにおける他者との関係性は基本的に「お客様とトレーナー」、そして「お客様同士」の2つです。

このうち、まず最初に考えるべきは「お客様とトレーナー」の関係性になります。

「お客様同士」の関係性はクラブの規模や形態によっても異なりますが、それはお客様に委ねられる部分も多いため、クラブ側やトレーナーがそれらを意図してコントロールすることはできないからです。

一方で「お客様とトレーナー」の関係性は、トレーナーが自分のありようを変えることでそれを深めていく余地がありますからね。

そのなかでお客様との関係性を築く第一歩は昨日に触れたすべてのお客様をお名前で呼ぶことから始まります。

お客様を覚えて固有の存在として認識することが客観的な承認であり、関係性の始まりになります。

そのうえで「お客様を知る」こと、「興味関心を持つ」ことです。

なぜなら相手に対する無関心ほど失礼なものはないからです。

私たちはフィットネスクラブ運営が事業なので、お客様の身体に付随したことを知るのはもちろん、健康と密接に関係する日常の習慣などは基本情報にあたります。

それに加えてお客様の好きなことや得意なこと、反対に嫌いなことや苦手なこと、ご家族のことや過去のことを伺ってお客様を立体感、奥行きのある存在としてつかむことが大事になります。

お客様を解像度高く捉えられるからこそ、トレーナーとしては具体的な提案ができたり、寄り添うことが可能になっていくからです。

こうしたものを重ねていくことで人間的な関係としての足場ができていくのだと思っています。

明日もこの続きです。

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