10月26日(水):功罪両面をふまえての再考も
このところはコロナ禍でのマイナス影響として、活動量の低下に伴う体重増加、脂質異常、そして人との接点が減ることでの認知機能の低下等に触れていました。
昨日はそこから派生して「オンラインと脳」と題して、コロナ禍で指摘されているオンラインによる脳へのマイナス影響を記しまた。
今回のリモートワークやオンラインに限ったことではありませんが、物事は二面性があります。
そうした功罪両面があるなかで最初は必ずといっていいほどプラスな側面にフォーカスされます。
それは利点を強調しないと事柄が広まっていかない面があるからです、
またもうひとつの大事なポイントは事柄が推進されて一定の時間が経ってからでないとマイナス面が顕在化してこないためです。
それゆえ最初はマイナス面が軽視されるか見落とされることが大半です。
例えばトレーナーの守備範囲での話でいえば、現代先進国のようにどこも舗装されて平らな地面になったことで踵骨の過剰回内のように身体的なマイナス影響が長い時間差をもって出てきた通りです。
また古くは国内で自動車が広く普及した頃には車社会になって便利になった反面、交通事故は山のように増えました。
交通事故での年間死者数が日清戦争での2年間の死者数に迫るだけになったことから、当時は「交通戦争」などと揶揄されるような見出しが新聞紙面に出たこともあったと聞いています。
これなどはマイナス面が軽視されていた分かりやすい例で、こうした事故や死者数が増えたことでシートベルトの着用が義務付けられるなど、交通法規が整えられていきました。
このようにマイナス面は時間差でそれが生じてくるから対応は常に後手になるのが一般的です。
福島の原子力発電所での非常用電源などもこれに近しいところがあって、起きていないことに関してはリスクが軽視される、あるいは無視されがちです。
でも、あらかじめ想定できるものはあるし、実際にそこへの問題点を指摘した人もいましたからね。
だから最初から想定できるものや、その時点で指摘されているマイナス影響はそれを織り込んでいくのが丁度良いと感じます。
単に「新しい」か「古い」か、あるいは「コストや手間の有無」といった二元論にすると、そこが見えにくくなるから注意が必要です。
広くリモートワークなどが始まってから、もうすぐ3年を迎えることにもなるので、いったん立ち止まって前述した功罪両面を見ながら、最適な在り方を再考していくのが良いと思っています。
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