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4月29日(金):動画配信の曲がり角

先週の日経新聞には「動画配信 曲がり角」と題した記事がありました。

同記事ではネットフリックスの2022年1月~3月期決算で発表された3月末の会員数が3ヶ月前の2021年12月末と比べて20万人減少した点にクローズアップをしています。

同サービスの会員数が減少するのは過去10年で初めてのことなので大きな注目を浴びた面もありますが、その兆候は既に表れていました。

私もちょうど3ヶ月前には「動画配信サービスの岐路!?」と題した記事をアップしましたが、その時点で会員数の伸びが鈍化していたほか、頭打ちになる要因が複数ありましたからね。


ネットフリックスに限らず動画配信サービス全体にいえることは競争の激化、コロナ禍での特需が一服してリアルへの揺り戻し、そして値上げ等です。

それに加えて私がもっとも懸念していたのは個人の可処分時間が飽和に達する時間の上限の問題ですね。

わたし個人でいえばネットフリックスにアマゾンプライム、DAZN、NHKオンデマンドに加入していますが、どれだけ面白いコンテンツがリリースされても現状以上に視聴へ時間を割くことはないと思います。

少し話が脇道にそれますが、バンダイナムコホールディングスがガンダムのメタバースを起ち上げるニュースが出て、それがリリースされたらリサーチがてらにそこへ入っていこうと思っていたので、その前哨戦としてつい先般から約10年ぶりにガンダムのオンラインゲームに私自身が復帰してみました。

当然ながら、そこに時間を使う分は何かほかにやることとの綱引きになるから、別なコンテンツに振り向ける時間は減ることになります。

人々を画面に釘付けにする「視線と時間」をめぐる攻防は激しくなるし、以前にも記したようにユーザー個々も1日24時間という時間の制約からは逃れられないので、動画配信以外も巻き込んで競争の枠組みは広がる一方です。

動画コンテンツに限った話ではないですが、暇な時間を埋めるような時間消費的な性質のものは段階的に選別の対象になり、ユーザーの日常を楽しくしたり、豊かにするようなユーザーにとって外せない位置づけのものだけが残っていくようにはなるでしょう。

私でいえばサッカーは外せないからDAZNなんかは使い続けるでしょうが、他の人にとっては大事にしたいもの、優先順位のモノサシも違います。

それだけにユーザー個々にとっての有益さ、有意義さ、そうしたセンスメイキングができるかどうかが大事になってくるだろうと思います。


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