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「アバター近藤が解説する業界史~逆タイムマシン経営論637」

皆さん こんにちは アバター近藤です。
「逆タイムマシン経営論」として、業界唯一の経営情報誌であるフィットネスビジネス誌のバックナンバーを引用しながら、それぞれの年のトピックスや記事について、示唆することは何かをアバター近藤なりに解説していきます。
「歴史に学ぶ」とは良く使われる言葉ではありますが、フィットネス業界史について、詳細に検証した文献は恐らくないと思いますので、これから良い歴史を作るために何かしらのお役立てになれば大変うれしく思います。

~Fitness Business通巻第21号(2005.11.25発行)「地域密着マーケティング」1~※名称等は当時、一部文章省略

企業理念や事業戦略に「地域密着」を掲げる企業は多い。
だが、実態はどうか。
それを単なるお題目にせず、成果に結び付けている企業は少ないのではないか。
「地域密着」とは何か。
そもそもそれを追求する真の意味や価値は何か。
それを実現するにはどうしたら良いのか。
本稿では地域密着マーケティングの事例としてゲインズヒルヘルス&フィットネスセンター(以下GH&FC、米フロリダ州)他の取り組みを紹介するとともに、きちんとそれを実現するためのステップ、ポイント、課題などについてまとめてみることにした。

1.地域密着マーケティングとは何か
一般的にフィットネスクラブビジネス(以下、クラブビジネスという)は、クラブから半径2~3㎞圏、あるいは乗車8分圏を主要商圏とするエリアマーケットビジネスとされている。
つまり、クラブ周辺の居住者・通勤者が顧客として主な対象となる。
そうした地域の生活者がクラブやクラブが提供するサービスを認知し、ロイヤルティを持って喜んで定期的にクラブを利用し続けるために、クラブ経営企業は地域社会の一員としての責任をきちんと果たすとともに、積極的に地域社会のニーズ・ウォンツを汲み取り、それらを満たす活動に取り組むことが求められる。
とはいえ、クラブビジネスは慈善事業とは違う。
収益性も鑑みながら地域の生活者が喜び、支持するような活動に取り組まなければならない。
またそこでの活動は基本的に会社理念、クラブコンセプトに沿ったものでなければならない。
そうでなければ、中長期的に安定した経営をしながらクラブとしての目的を成就することはできない。

地域密着マーケティングとは、明確な企業理念、クラブコンセプトに基づいて、クラブが地域の生活者に対して具体的な地域貢献活動をし続けることにより、地域の生活者や顧客から評価され、より良い関係性を育みながら安定的に利益を上げられる仕組みを構築していくための取り組みと言えよう。
そこで特に大事なことは、拙速な、あるいはテクニカルな取り組みをするのではなく、企業理念やクラブコンセプトに基づいて地に足をつけ腰を落ち着かせた取り組みをすることであり、またそれにより地域貢献と企業に対する利益貢献を両立させていくことである。

~ここまで~

フィットネス事業会社のほとんどが記事の通り、地域密着をお題目として掲げていると思いますが、本心はエリアマーケットビジネスだからそのように表現しているだけで、利益を上げられればそれで良いと考えているクラブが多いと考えられます。

やはりこの辺りは、代表の伊藤さんが最近の投稿でも触れているように、トップを中心に会社全体が本気でそのことを意識しているかという点が大きいのではないでしょうか。

そこにはまさに地に足を付けた活動が大事であり、短期的な収益にしか目がいっていない経営陣や現場からは中々、生まれにくいものと思われます。

お読みいただきありがとうございました。

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