「アバター近藤が解説する業界史~逆タイムマシン経営論507」
皆さん こんにちは アバター近藤です。
「逆タイムマシン経営論」として、業界唯一の経営情報誌であるフィットネスビジネス誌のバックナンバーを引用しながら、それぞれの年のトピックスや記事について、示唆することは何かをアバター近藤なりに解説していきます。
「歴史に学ぶ」とは良く使われる言葉ではありますが、フィットネス業界史について、詳細に検証した文献は恐らくないと思いますので、これから良い歴史を作るために何かしらのお役立てになれば大変うれしく思います。
~Fitness Business通巻第13号(2004.7.25発行)「商圏を深耕する(商業アドバイザー小柳剛照)」2~※名称等は当時、一部文章省略
快進撃の旅館
もう一つの理由は営業力。
一般の大型旅館は、旅行代理店に依存する率がかなり高いものです。
平均すれば客室販売率の半分は、旅行代理店への依存でしょう。
しかしその結果、代理店の無理な注文に応じなければいけないケースも出てきます。
代理店への依存度が高くなるのは、いいことではない、との判断から八幡屋は自前での営業にこだわり続けたのでした。
無名の温泉地の無名の旅館が、自前で営業活動をするのは大変なことです。
しかし近県のバス会社等へ、地道な営業活動を続けたことにより、営業力は着実に強化されていきました。
安易に代理店に依存しなかったことにより、強い営業力が身に付き、それが団体の集客成功に結びついたのです。
日本酒特化の酒店
進路を定めて成功した事例をもう一つ紹介しましょう。
「寿屋酒店」(福島県郡山市)は売り場面積わずか6坪。
しかも扱うのは、6つの蔵元の酒だけ。
しかしこの店には、県内各地から日本酒ファンが訪れるだけでなく、全国各地へも日本酒が宅配で発送されていきます。
ワインブーム時はワインの取り扱いに心を惹かれても、あえて手を出さない。
あくまでも日本酒の専門店として生きる、と決めたことで、日本酒好きの間で口コミで有名になった店なのでした。
日本酒の需要が低下傾向にあるとはいっても、日本酒ファンがいなくなることはありません。
その需要さえしっかり掴めば、小さい店でもお客様に支持されるという証拠です。
フィットネスクラブ運営においても、不況を生き抜くため、新たな展開で業績アップを図りたいと考えることはあるはず。
もちろん新事業に挑戦する意欲は欠かせません。
でももっと大切なのは、これからどちらに進もうと考えるのか。
自らの進路を明確に定めることではないでしょうか。
~ここまで~
自前での営業力にこだわるということも至極、納得がいきます。
当社小型クラブは規模が小さいですから、大型クラブのように何十万円も広告宣伝費を掛けることはできません。
ですので、パンデミック下の不況を乗り越えるために、折込チラシを増やすとかリスティング広告を行うといったことはせず、LINE公式アカウントを使った内部発信であったり、成果提供を基に紹介依頼を増やすといった営業によって売上や入会を確保していきました。
安易な外部媒体依存は、同じことを考えているその他、大勢のクラブと同質間競争に陥ることが目に見えています。
7割経済と言われるように、そもそも入会のパイが減っている中で、各社がボリュームを増やせば、費用対効果が落ちるのは当たり前だと思います。
この辺りの商売感覚がズレているとその結果は悲惨なことになるでしょう。
本日もお読みいただきありがとうございました。
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