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1月15日(土):現場力の向上「小型クラブ編」

昨日は私たちフィットネスクラブで一定の模倣難易度をもった持続的な競争優位をどう作っていくかについて、「ハード・ソフト・ヒューマンの総体でお客様のニーズを満たす」ための現場力の引き上げに触れました。

方法論としてはクラブの規模、モデルによってとるべきアプローチが異なり、今のところ私のなかでは小型クラブと大型クラブで大別して整理をしています。

そうしたなか、昨日には双方の概要に触れたので本日は小型クラブのアプローチに関して、もう少し具体的な話をしていこうと思います。

私たちのALIVEのような小型クラブの場合は絞り込みがポイントで、お客様への提供価値を明確にして、そこから物事を発想していく手順をとり、そこを起点にオペレーションやシステムの諸要素整合させていきます。

自分たちであればクラブ名にも掲げているように「習慣」へフォーカスをしています。

健康はボディメイクのように一過性のものではなく日常に根差しているし、様々な面を考慮すれば「続けてこその健康」であるから、どうすればお客様が永続できるか、そこから物事を考えています。

そのために自分たちが提供すべき主たる価値は「成果」と「コミュニティ」との位置づけです。

そして成果であればHPにも記載をしている「5つの提供価値」で、脱メタボ、脱ロコモ、脱痛み、アンチエイジングと認知症予防を意図しています。

それらを提供するためにレッスンでは、静的・動的ストレッチ、筋トレ、バランス、ケアの4パートの計45分の構成といった具合です。

加えて前述した習慣化やコミュニティの形成、成果のための「スクール制」や「スモールグループ」のカタチをとっています。

LTVの設計も「単価×期間」のうち、期間が一生涯のお付き合いを念頭においた「無限大」だから、基本単価は1万円に収まるもので十分だと思っています。

こうやってお客様の習慣化を促し、永続してもらうことを念頭に「お客様が辞めにくい理由」を幾つも積み上げ、それを営業システムやオペレーションとして整合性ある形を組んだ流れです。

小型の場合は比較論として大型クラブよりも介在する要素、変数が少ない分だけ深さを作りやすいので、自分たちがフォーカスすべき点に集中してそれを磨き上げやすい利点があります。

裏を返せば小柄クラブの場合は大型クラブのように多様なアイテムはなく、ハード面では勝負になりませんから、コンセプトに基づくソフトやヒューマンを中心にしてどれだけ深さを作れるかが生命線だと言えます。

ソフトやヒューマンは簡単にお金で買うことはできないので、自分たちで時間をかけながらそれを作っていく必要があり、継続的な研修や取り組みは半ばセットになります。

そして私たちのモデルでいえばカスタマーサクセスとして、お客様への価値提供の源泉はトレーナーなので、会社としてトレーナーへの信頼はもちろんのこと、彼らの感じたことや考えたことを現場に反映させていく柔軟性が大切です。

だから全てを型にはめるようなことはせず、現場での自由度を残しながら彼らが力を発揮しやすい環境設定をするエコロジカル・アプローチで現場力を漸増させていくイメージです。

「コロナ禍での会員数が減らないクラブ」として、この災禍のなかでも平均退会率が1%台を維持できたのも、これまでに説明したような諸々があってのことだと思います。

このように小型クラブの場合はカスタマーサクセス、顧客への提供価値から発想して整合性あるシステムやオペレーションを組み、深さをつくるような継続的な取り組みをしていくことで現場力の引き上げにつながっていくと考えています。


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