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5月22日(水):認知症に関連した書籍5選

先般に厚生労働省研究班が認知症の患者数が2030年には推計で523万人にのぼる見通しの発表を受け、昨日は関連のことを記しました。

2022年から2030年までの間に約80万人増える計算で、高齢者の14%にあたる7人に1人が認知症患者となる割合です。

昨日も記したように10年前の推計よりも下振れしている面もあるので、予防や治療、介護を含めて社会全体での取り組みを充実させて、現在の推定からさらに下振れさせることができれば良いと思っています。

その一方で前述したように7人に1人の割合ということになれば、自分の家族や知人、近隣の方など身近な誰かが認知症になるケースも増えてくることでしょう。

そうした状況では誰しもが認知症への理解を深めておくのは大切ですね。

認知症に関連する書籍はたくさんありますが、私が読んできたなかで理解が深まったものを幾つかピックアップしておきます。

「ボケ日和」
著者:長谷川嘉哉、かんき出版
認知症を春夏秋冬の四季に当てはめて、時間経過とともにどのような変化を辿っていくのか、その際にどのように対応していったら良いかが掴みやすい内容です。マンガ版であれば、さらっと目を通せるし、子どもでも読むことができます。

「認知症の名医9人」
著者:東田勉、ブックマン社
認知症を診てきた医師と著者による対話形式の書籍です。それぞれの医師の経験や取り組みを通じた言葉から、認知症医療にとって本当に大切なことは何か、ということが見えてくる一冊です。

「ボクはやっと認知症のことがわかった 自らも認知症になった専門医が、日本人に伝えたい遺言」
著者:長谷川和夫、KADOKAWA
長年にわたって認知症に携わり、「長谷川式スケール」などをつくった認知症専門医の先駆けともいえる長谷川和夫医師が、晩年に自らも認知症になったことを受けて、専門医かつ認知症患者という稀有な立場から認知症について触れた内容です。

「認知症の人の心の中はどうなっているのか?」
著者:佐藤眞一、光文社新書
タイトルにあるように認知症になった方の見え方、感じ方など、心のなかに触れた書籍です。また、人間にとっての認知機能とはそもそもどんなものかといったことにも触れているので、認知症の中核症状や周辺症状が生じる要因への理解が深まると思います。

「認知症が進まない話し方があった」
著者:吉田勝明、青春出版社
こちらは高齢者病棟で25年以上勤務をされた医師の方がまとめた話し方のポイントが記載されており、認知機能を上げるために「情動」+「肯定」を意識した対話など、認知症をケアする非薬物療法に寄与する内容になっています。

関心のある方はひとつ参考までに。

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