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「アバター近藤が解説する業界史~逆タイムマシン経営論770」

皆さん こんにちは アバター近藤です。
「逆タイムマシン経営論」として、業界唯一の経営情報誌であるフィットネスビジネス誌のバックナンバーを引用しながら、それぞれの年のトピックスや記事について、示唆することは何かをアバター近藤なりに解説していきます。
「歴史に学ぶ」とは良く使われる言葉ではありますが、フィットネス業界史について、詳細に検証した文献は恐らくないと思いますので、これから良い歴史を作るために何かしらのお役立てになれば大変うれしく思います。

~Fitness Business通巻第32号(2007.9.25発行)「サービス発想のヒント(商業アドバイザー・小柳剛照)」1~※名称等は当時、一部文章省略

政府や日銀が「景気は好調」と言っても、その実感を持てない人は多いでしょう。
好況はおそらく大手の製造業を中心にしての話。
建設業、サービス業、小売業など、多くの業種はまだまだ好況の恩恵を受けていないのが実情。
業績アップには景気頼みではなく、自助努力が欠かせないようです。

さて、サービス業の中で、見た目は華やかでも厳しい競争を強いられている業種の一つがホテル業界です。
大都市に高級ホテルが次々オープンする一方で、格安ホテル進出による価格破壊の進行。
しかも宿泊施設自体が飽和状態では、集客力の差がホテル経営の明暗を大きく分けるでしょう。
ホテルの業績アップには低料金のアピールか、あるいは独自のサービス創造が必要。
そこで今回は、一風変わったホテルサービスから活路の拓き方を探ってみましょう。
異業種ではあっても発想の仕方が参考になりそうです。

様々なサービス事例
①ユニークな割引サービス

ホテルN(大阪市)は、開業10周年記念事業として「バースデーご宿泊プラン」を実施。
誕生日の前後一週間内に宿泊すると、一般の宿泊料金を歳の数のパーセントだけ割引するというものです。
つまり50歳なら50パーセント引き、65歳なら65パーセント引きということです。
そしてこのプランを利用して、このホテルになんと99歳の男性が白寿の祝賀パーティーで宿泊。
スイートルームが99パーセント引きというのが話題になり、利用客を増やすことになりました。
もちろん、大幅値引きは採算面ではマイナスですが話題性では大きなプラスを生みます。
お客さまの心理にしてみれば、割引率がうれしいという以上に、歳をとったことを喜べるというのが楽しいことではありませんか。

~ここまで~

最近の日本の状況も、記事と似たり寄ったりで、株価はバブル期に迫り、大手企業は好決算を挙げ、全般的に景気は改善していると表現されています。

その一方で、実質賃金は前年比でマイナスが続き、資金繰りや人材確保に窮した飲食業などはパンデミックの時期よりも倒産件数が増加するなど、景気の改善を実感できている人はそれほど多くないでしょう。

フィットネス業界も、例に漏れず回復ペースが遅い業界であり、今後は飲食業同様に窮地に立たされる企業は増えていくと予想されます。
つまり、そのような現況下では景気浮揚を当てにするのではなく、やはり自助努力なくして回復なしの気概で活路を拓いていく他はありません。

その意味で、異業種の発想をヒントにするなど、まずは何でも試してみることがとても重要だとアバター近藤は考えます。

お読みいただきありがとうございました。

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