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3月22日(火):愚直さとセットになる「合理性の土台」

一昨日に記した内容では現場力強化のための「活動を組織能力に昇華する」には「愚直」さが要る旨に記しました。

愚直なまでにやり抜くこと、誰にでもできる当たり前のことを誰にもできないぐらい徹底してこそ時間軸のなかでそれが組織能力へとつながっていくのだと思います。

でも、この愚直が単なる精神論、根性論で終わってはいけない旨は書籍「現場論」のなかでも言及されています。

この愚直さとセットになっているべきは「合理的な必然性」であるとの指摘です。

ここで言うところの合理的必然性とは、「戦略的必然性」と「信条的必然性」によって担保されるものだと説明されています。

戦略的必然性はどのような差別化、ポジショニングを目指すのかという経営の戦略目標・方針であり、「何のためにその活動を行うのか」という観点です。

もう一方の信条的必然性は企業活動を底辺で支える共通の信条、価値観の共有・浸透で「何にこだわってその活動を行うのか」に当たります。

私たちの企業、クラブであれば前者の戦略的必然性は「成果やコミュニティに重きを置いた定着志向の小型クラブ」のポジショニングで、成果と生産性を担保する「スクール制×スモールグループ」の仕組みや習慣へのフォーカスといったものがこれに相当します。

続く後者の信条的必然性は従来のハードに依存した空間提供ではなく、トレーナーによる価値提供を重視すること、そして無人化・省人化で空洞化する現場ではなく、そこにトレーナーの存在意義が確立されるような現場をつくることです。

ちょうど先般には業界誌「フィットネスビジネス」の3月25日号の特集である「現場力の向上」について取材を受けましたが、そのなかで私が挙げたことのひとつがビジネスモデルや提供価値、そしてオペレーションにいたるまで、それらが整合されたものになっている点です。

ここがしっかりと整合、連動したものになっているかどうかは、現場での取り組みの形骸化やボトルネックによる機能不全に陥らないために外せない部分でしょう。

こうした「合理性の土台」のうえで「愚直さ」が発揮されること、これが現場での提供価値を引き上げたり、現場から競争力を組み立てるための大事な点だと思います。



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