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4月15日(月):CXをつくる4つの視点

昨日は私がカフェで遭遇した店舗内の状況をもとにサービスマネジメント、顧客体験に関連したことを記しましたが、本日もその続きをもう少しばかり。

事の経緯は前回のnoteに記した通りですが、サービスのマネジメントとして基本的な対応ができていないがゆえ、たった1人のマナーの悪い利用者のために場が不穏、不快になってしまいました。

昨日はこれに付随して書籍「顧客体験の教科書」(ジョン・グッドマン著)を取り上げましたが、そこでは顧客が期待をしているのは「感動」ではなく、「当たり前のこと」だと指摘しています。

この点は他の関連した書籍でも同様なことが説かれており、書籍「おもてなし幻想」(マシュー・ディクソン著)では、顧客は感動なんて期待していない、約束されたものが得られればいい、といった類のことが書かれています。

顧客の満足を左右する要素は「衛生要因」と「満足要因」に分類され、前者は「あって当たり前で、なければ大きな不満」になるもの、後者は「あれば満足で、なくても不満にならない」ものを指します。

今回取り上げたカフェのケースでは満足要因としての感動ではなく、衛生要因に属する当たり前の対応が不十分であったからこそ、多くの利用者が不満を募らせたのは明らかです。

昨日からの続きとして、それでは望ましい顧客体験をつくるにはどうしたら良いのか、が本日の内容になります。

前述した書籍「顧客体験の教科書」(ジョン・グッドマン著)では「CXをつくる4つの視点」として以下があげられているので、それを参照したいと思います。

1、顧客の期待を理解し、裏切らない
最初の顧客接点から最後まで顧客を不快にせず、期待通りに提供する

2、トラブル時にすぐに連絡できるようにする
1件の苦情の背景には多くの不満があるため、積極的に声を拾えるようにする

3、顧客に教育し、従業員との感情的な絆をつくる
商品、サービスの使い方、楽しみ方をわかりやすく伝える

4、顧客の声の統合、顧客への傾聴と学習
組織内で顧客の情報を共有し、顧客の声を傾聴して学び続ける

都度利用をするカフェに「3」や「4」までを期待するのは無理があると思いますが、まずは「1」や「2」はカバーすべき範囲でしょう。

「1」であれば、そもそも「顧客が期待する『当たり前』とはどのような状態なのか」を把握・理解したうえで、現場内に共有していくことがスタートになるはずです。

「1」で「本来のあるべき姿」が明確になっていてこそ、そことギャップがあるイレギュラーに対して対処ができるようになるからです。

そして「2」にあたる実際の場面や顧客からの要望があった際には迅速に対応し、利用者に気持ちよく使ってもらえる「当たり前」の状態を保つことに尽きます。

まずはこうした基本を押さえていくだけでもサービスの現場は好転するので、対応する側も「当たり前」のことからリスタートをしていくことだと思います。

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