イギリス大学院社会人留学記①〜はじめまして編〜
★目次
・Introduction
・留学の背景
・学校選びについて
・IELTSとの格闘
・次回に続く
★Introduction
2024年9月より、イギリスの某大学院修士課程(国際安全保障論)に在学しているおんどけと申します。働きながらの学校選定、IELTSの勉強など、大変苦労しました。そんな時、諸先輩方のnoteに助けられたこともあり、恩返しの意味も含めて私の経験を共有できたらと思っております。
★留学の背景
都内某私大→民間企業数年→公共政策分野のパブリックセクターという経歴で、現在30代前半でございます。以前から平和構築・外交政策に強い関心を持っていました。一方、日本国内での平和構築に関する議論を見ていると、安全保障、特に軍事的な観点からの話が少ないことにいつも違和感を感じていました。最も忌むべき戦争・紛争を知ることこそ、一歩進んだ平和構築議論につながると思っていたからです。本格的に平和構築分野・外交分野に足を踏み入れたいと思った時、関係する業界の先輩方を見ていると、英語圏マスターは一つの共通言語(キャリア設計における前提)、のような印象を受けました。
そこから本格的に海外修士課程の進学を考えるようになり、行動に移していくことになります。(安全保障というジャンルが、日本国内の教育機関ではなかなか提供されていないという理由もありました。)
★学校選びについて
〈どの国の大学院にするか〉
学校選びにあたっては、まず「どこの国で学ぶのか」が重要になってくると思います。私も実は最初はアメリカ留学を検討していました。安全保障研究の名門といえば、アメリカのJohns Hopkins Universityなどが有名だからです。一方で、私には大きく2つの制限がありました。それは「費用」と「期間」です。詳しくは次回以降詳述しますが、完全私費留学な上、30代というキャリア上最も大事な年代の時間の使い方についても真剣に考慮する必要がありました。そこで俎上に上がってきたのがイギリス留学です。このnoteに辿り着いたみなさんは既にご存知かとは思いますが、イギリスの大学院は1年で修士号が取得できるため、他英語圏の教育機関と比べ、費用も半額ほどで済みます。また、キャリアの中断が1年で済むというのも私には大変魅力的でした。
費用・キャリア設計の観点からイギリスに焦点を当てたわけですが、幸いなことにイギリスでも軍事安全保障研究は盛んであり、私の興味関心にマッチする大学院を選ぶことができました。
〈どの大学院にするか〉
次に検討しなければならないのは、イギリスの「どの大学院にするか」ということです。私は、明確な基準を持っていたため、この作業は比較的スムーズに進んでいきました。
・費用(学費〜住居費〜生活費の総額)
◎私費留学を検討されている方はとても重要な基準の一つになると思います。一口にイギリスと言っても、ロンドンの大学院と地方都市の大学院では、おおよそ500~600万円ほど総額が変わってきます。私は明確な予算が決まっていたため、ロンドンの大学院は外し、地方都市の大学院に絞ることにしました。
・学ぶ内容
◎一口にイギリス大学院と言っても、それぞれの大学によって提供されているカリキュラムは全く異なります。仮に、全く同じ名前のコースがあったとしても、それぞれの強みや、提供されている授業の内容は大きく違います。
わたしは、「Studyportals」を使い徹底的に比較・検討をしました。
まずは、自分は一体何を勉強したいのか?を徹底的に洗い出すことをお勧めします。
私の場合は、以下の観点から洗い出しをしました。
・実践的な安全保障政策を学べる
・核兵器政策についての科目を提供している
※私は修士論文で核抑止と核兵器削減のバランシングについて研究したいと思っているため、この分野の教授がいらっしゃるかどうかはマストポイントでした。
このように、学びたい範囲を絞っていくと、5〜6の大学院に絞られてくるかと思います。
★IELTS格闘編
大学院選びのプロセスを終え、具体的な志望校が見えてきたら次は最大の難関、IELTS格闘編が始まります。イギリスの大学院の場合、オーバーオール6.5~7.5が平均的な要求水準になるかと思います。私は、志望大学院のうち最も高い水準である、7.0を目標にスコアメイキングを始めました。
以下が、私のIELTS格闘の変遷です。※IELTSについては、別途勉強方法などの詳細についてのnoteを書こうと思っています。
1回目 2022年7月
OA:6.0 (R:6.5 L:6.0 W:5.5 S:5.5)
初めてのIELTS受験ということもあり、これをベースに受験対策をすることを目的に受けました。典型的な日本人スコアだと思います。一方、2023年9月に出願予定だった私は、あと1年で間に合うのか、ととても焦りました。
2回目 2022年12月
OA:7.0(R:7.5.L:6.5 W6.0 S:7.5)
満を持しての2回目受験です。1回目の受験で、WとSが弱点だということが判明したので、徹底的に対策し、なんとか目標スコアを達成しました。ただし、これは私の目標としていた大学院がOAのスコアさえクリアしていれば良いという基準だったので、そこに救われたと思います。大学院によってはそれぞれのセクションの最低点を指定するところもあるので、そうなると難易度は跳ね上がると思います。(ライティング7は正直未知の領域です)
Sについては、徹底的にIELTS単語を覚え、(余談ですが、IELTSの時に覚える単語、ネイティブの前で使うと不思議がられます。)ボキャブラリーの多さをアピールできたことがスコアにつながったかなと思います。特に英語は、パラフレーズ命なので、同じ単語はできるだけ使わないようにするだけでスコアは跳ね上がると思います。
★次回に続く
さて、本日はこのくらいにさせていただき、次回は
・仕事とIELTS勉強の両立
・具体的な出願スケジュール
・費用(私費?奨学金?)
などについてお伝えできたらと思います。
みなさまの夢に近づく、お手伝いができたら幸いです。