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研究にはお金が必要

研究を進めていくにはお金がかかります。顕微鏡や解析器材は所属機関のものを使うことになると思いますが、試薬や解析委託費用などの消耗品は自己負担になります。在野で研究をしていると毎月なかなかよい出費になります。私は幸か不幸か自由にお金を使えるので、予算不足が原因でやめた研究はありませんが、負担になっていることは間違いありません。そのため、私は各種助成金を申請しています。

これまで申請した助成金

科研費奨励研究
https://www.jsps.go.jp/j-grantsinaid/11_shourei/index.html
奨励研究は、教育・研究機関の教職員等であって、他の科学研究費助成事業の応募資格を持たない者が一人で行う教育的・社会的意義を有する研究を助成し、奨励することを目的とするものです。(科研費Webページより)

武田科学振興財団 中学校・高等学校理科教育振興助成
https://www.takeda-sci.or.jp/research/assist/hs.php
中学校・高等学校の理科教育に貢献する研究または実践への助成です。

スマスイ自然環境保全助成
https://kobe-sumasui.jp/research/sumasui_jyosei2022/
2010年より近畿、中国、四国地方において生物多様性に関する保全を目的に調査研究・活動に取り組んでいる団体や個人に対し、必要な費用の助成を行っています。(スマスイwebページより)

他にも、藤原ナチュラルヒストリー振興財団
https://fujiwara-nh.or.jp/
下中記念財団
https://www.shimonaka.or.jp/
水産無脊椎動物研究所
https://www.rimi.or.jp/josei/

打率3割!?

毎年、平均3団体に申請して1つ通るかどうかです。今年(2022年)は、全滅でした。下中記念財団からは魅力的な研究計画ということで、奨励品として図書券(高額)をいただきました。打率3割としましたが、通算成績はもっと低いです。申請書を作成するのは時間と手間がかかります。それでも申請が通らないことを考えると、毎年何通も申請書を作成するのは時間の浪費と捉えられるかもしれません。しかし、申請書の作成は私にとってとても有用だと思っています。

研究の魅力を伝える

自分の研究に対してお金を出してもらうわけですから、申請書では審査員に自分の研究が有用で社会に貢献することを伝えなければなりません。一人で研究をしていると、いつの間にか自分の興味のあることだけをしてしまい内向きになってしまいます。申請書を書くときはそんな研究を、第三者の目線でみることができるので、自分の研究の不足している部分を知ることができます。また、社会への貢献やアウトリーチを考えることで、自分の研究の新たな可能性に気づくこともあります。私の場合は、教員をしているということもあり、PCR法などの分子生物学の実験という形でフィードバックできたというのがあります。
しかし、一番大事なのは自分の研究の魅力を伝えられるかということに尽きると思います。ある大学の教授に言われたことですが、申請されている研究はどれも素晴らしいものばかりで、通らないのが普通です。研究費をもらうためにやっていることですが、自分の研究を見つめ直し、魅力を伝えるという点で申請書の作成には意義があると私は思います。

おまけ

自分の助成金申請が通るきっかけになったのは、生徒の助成金申請書の添削をしていたことが挙げられます。株式会社リバネスは中高生対象の研究助成をおこなっており、よく利用していました。
https://marine.s-castle.com/
https://s-castle.com/grant/


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