痩せるために有酸素運動と筋トレの順番は関係ない!目的に合った順番をご説明します!
ダイエットで有酸素運動を筋トレの前にしようが、筋トレの後にしようが、体脂肪の減り方に変わりはありません。目的別でのトレーニングの順番をご説明します。
1.結論
筋トレの後に有酸素運動をすると、脂肪燃焼効果が高まって、体脂肪の減少に良いと言われていますが、実際は筋トレと有酸素運動の順番を前後させても、体脂肪の減少に変化はありません。
筋量や筋力UPが目的の場合は、筋トレの後に有酸素運動を行った方が体力的に良いですし、マラソンを走ることが目的のような方は有酸素運動を先に行った方が良いように、それぞれの方の運動をする目的や習慣に沿ってトレーニングの順番を決めれば問題ありません。
2.ダイエットにおける有酸素運動の順番
2018年に、有酸素運動と筋トレの順番を変えることで、筋量や体脂肪に変化があるのかを調べたメタ分析の研究があります。
メタ分析とは、複数の研究結果を集めて、そこからより高い観点で分析をする研究の種類であり、最も質の高い科学的根拠があります。
この研究では、下半身の動的筋力・静的筋力、下半身の筋肥大、最大酸素摂取量能力、体脂肪率の変化について、メタ分析から10件の研究が同定されました。
各研究では、健康な成人を対象とした5週間以上の、有酸素運動と筋トレの並行プログラムにおいて、トレーニングの順番がどのような結果を及ぼすのかを調べていました。
メタ分析の結果、筋トレを最初にする方が下半身の動的筋力にプラスの効果があることが示されました。
しかし、その他の下半身の静的筋力・下半身の筋肥大・最大酸素摂取能力、そして体脂肪率の結果には、トレーニングの順番を変えても効果はなかったと示されています。
つまり、ダイエット目的の場合、有酸素運動と筋トレの順番を変えても体脂肪の減り方に変化はないということです。
3.その他、目的別での有酸素運動の順番
体脂肪を減らすことが目的の場合、有酸素運動と筋トレの順番を変えても結果に変わりはないことが分かりましたが、筋肥大や筋力UP、持久力が目的の場合はどうでしょうか?
筋肥大と筋力UPが目的の場合は、もちろん筋トレを先に行った方が良いでしょう。
先ほどのメタ分析の結果でも、筋トレを先に行った方が、動的筋力がプラスの結果に働いていたという結果が出ていましたし、先に有酸素運動をしてしまうと少し体力を使ってしまうので、筋トレで発揮する力が少し落ちてしまうことも考えられます。
だからといって、絶対に筋トレから始めなければいけないということでもなく、「ウォーミングアップで、いつもウォーキングをして身体を温めてから筋トレをしている。」という方は、それで全然問題はありません。
マラソンを走ることが目的のような、持久力が目的の場合は有酸素運動を先に行った方が良いです。
軽いジョギングや運動から始めてウォーミングアップを行い、その後に本番に合わせたスピードや距離を走るというのが基本的なやり方であると思います。
筋トレを先に行うと体力や脚の脚力を使ってしまうので、早い段階で息が上がり、思うような距離を走られなかったり、体力はあるけど脚の筋肉が疲れてしまって距離を走られないということが考えられます。
ランニングと筋トレを別日に分けて行ったり、ランニングと筋トレの時間を開けて行うと良いでしょう。
健康の増進や維持が目的の場合、トレーニングの順番を気にする必要はありません。
ウォーミングアップがてら、ウォーキングなどの有酸素運動から始めても良いですし、筋トレの後のシメで有酸素運動を行っても構いません。
その方の考え方や習慣を保って、運動・トレーニングに励みましょう。
4.まとめ
筋トレを先に行ってから有酸素運動を行うと、脂肪燃焼効果が高まって良いということが言われていましたが、トレーニングの順番を変えても体脂肪の減りに大きな差はありません。
ダイエットでは無理に有酸素運動を取り入れる必要はないですし、取り入れる場合はジョギングなどを筋トレの前にするのか後にするのかは、その方の好みで考えていって問題ありません。
順番がどうこうよりも、人それぞれのルーティンを変えずにトレーニングを続けて行くということが大切です。
【参考文献】
・https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28917030
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