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FIRST TRACK メンバー加入 理学療法士 佐橋 魁

2023年10月よりFIRST TRACKのメンバーとして活動する佐橋魁(さはしかい)です。

2018年の理学療法士国家試験合格後、2023年9月まで整形外科で理学療法士をしています。2021年以降は病院での勤務と並行してDENSOの短距離選手を主に陸上選手を現場でサポートしてきました。しかし、2023年の夏に転機がやってきました。これまで拠点にしてきた名古屋を離れて、単身東京を拠点にしてFIRST TRACKの一員として活動していく運びとなりました。(ここだけの話、大切な奥さんは名古屋に置いて引っ越すことになります)

ここでは、整形外科で理学療法士として勤務してきた私がなぜ病院を離れてスポーツ現場で活動を始めるのか。なぜFIRST TRACKなのか。今後理学療法士として何をしたいのか。活動を始めるにあたり、現在考えている率直な気持ちを示しておきます。

佐橋高校時代 ハンマー投げをしていた頃 (右) 体重 108kg。

初めに、なぜ病院を離れてスポーツ現場で活動を始めるのか
ー病院で選手個人に提供できる事には限界がある

病院での活動と現場での活動にどちらの方が価値があるという話ではありません。リアルタイムで医師やその他医療従事者と連携できる病院での活動にも大きな価値があります。ただ、医療としての制約を受ける病院では私が志望していることでもある選手個人に提供できる事に限界があると感じています。

●1つ目に“病院で提供できる事は後手に回っている”
理学療法士が病院で提供できる事はリハビリテーションです。
Rehabilitationとは 『Re(再び)』+『Habilis(適応する)』が語源で直訳すると『再び出来るようにする』というような意味です。
つまり、一度身体が壊れてしまっている事が大前提となります。

スポーツをしていれば傷害はつきものですので、壊れた後の対応も大切です。ただ、私は理学療法士として壊れない身体を提供したいと思っています。

●2つ目に“選手個人に深く関わる事が出来ない”
病院で選手と関われる時間は短く、一般的には痛みが無くなり競技復帰できる程度の運動機能が改善すればフォローを終了します。(病院にもよります)
数ヶ月後、数年後を見据えて身体作りについてディスカッションしたり、普段の練習やトレーニングの時間を共有して最善のアプローチを考えられる環境は中々ありません。

私は現場に出る事で選手個人のことをより深く考え、成長する過程を共有したいと思っています。

社会人2年目で陸上を再開した佐橋

次に、なぜFIRST TRACKなのか
ー説得力のある圧倒的な臨床力

臨床力とは、セラピストにおける治す力、トレーナーにおいては結果に結びつける力。そこには知識や技術を持っている事だけでなく、それを選手に活かす力、観察力や判断力、人柄も含んでいます。

FIRST TRACKに所属する五味宏生さんに私が担当している選手を見てもらった時にその圧倒的な臨床力を目の当たりにしました。選手と対話し、意識と動きを良い方向へ導いていく五味さん、この人には敵わないと思いました。

さらにトシさんが持っている世界基準で培った説得力のあるビジョン。そこから生まれる個人に強烈なフォーカスを当てる臨床力。そして圧倒的な行動力。この人にも敵わないと思いました。

そんな尊敬する五味さんやトシさんの元で臨床力を盗みつつ、FIRST TRACKで私なりの選手との関わり方、私の価値を模索していきたいと思っています。

DENSO杉山選手と五味さん

そして、FIRST TRACKの指導の根元にある陸上。
一瞬の動作を洗練していく陸上競技、日々、一つの動作を追求する陸上選手の動きの価値に惚れました。陸上は学べば学ぶほど奥行きがあるスポーツであると感じています。元々は私がハンマー投げを競技していたのですが東海大会(2014インターハイ予選)の直前に疲労骨折を経験し、その悔しさから私と同じような経験をする選手を減らしたいという想いから理学療法士になりました。

https://youtu.be/iZ7Dt9BeIBs

陸上という競技を通して、私の個人としての成長、他人への貢献を体現できることの喜びを覚えました。FIRST TRACKはこの価値を提供するに相応しい場所だなと直感で感じました。

最後に、今後理学療法士として何をしたいのか
ー個人にとって最高の状態に導くサポーターでありたい

前述したように、理学療法士はマイナスになった身体を再び元に戻し、より良い状態に導く役割を持っています。対してトレーナーはおおよそ70、80%の身体を120%の状態へ導く役割を持っています。

理学療法士兼トレーナーである事で個人の身体のあらゆる状態(マイナスから120%)を見据えて、考慮しながらサポートが出来ると考えています。
野球で言う二刀流のような事ですので簡単な話では無いと思います。それでも私は理学療法士であり、トレーナーであり、個人にとって最高の状態に導くサポーターでありたいと思っています。そして、サポーターでありながら、FIRST TRACKの語源でもある"まだ誰も滑ったことのない斜面を滑る"を体現する理学療法士として新しい道を示していけるようプレーヤーでもありたいと思います。

競技歴 400m-1500m、ハンマー投げ

FIRST TRACK
佐橋 魁

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