見出し画像

1997年生まれの日本人野手について

 個人的に気になったので(個人的過ぎるが)1997年生まれの野手について調べてみた。年齢的にも凄く気になる頃合いなのである。

 なぜ気になったかと言えばソフトバンクホークスの川瀬晃が原因である。先に言っておくが川瀬は悪くない。大正義軍団において二番を任せられてしまい、役目が個人の力量を超越しているのが良くない(この場合役不足と表現するのは誤用である)。監督の責任だが、私は気になってしまったのだった。

 まず我々世代は不作である。高卒選手が軒並み伸び悩み、世代トップが大卒の森下暢仁だった事すらある。
 今回は野手についてなので、投手はどうでもいいのだが羅列するとすれば他にも、高橋純平、高橋奎二、河村説人、石井大智、伊藤大海、小笠原慎之介、大関友久、勝野昌慶、吉村貢司郎、津森宥紀、伊勢大夢、小澤怜史といった好投手が同年代である。

 で、何がしたいかというと今年1997年生まれの打者が一軍で何打席貰えたかを調べたかったのである。一見意味ないが知りたい、意味あるのである!!

追記
 
とんでもない試合を見たので追記する。さっきから話題にしている川瀬さんだが、なんだか活躍したらしい。
 周東のタイムリーでゲームが動いた場面、流れを引き込んだその時二番川瀬が打席に立つ。澤村がまだ落ち着いていない段階での初球を、物怖じせずに逆方向に強い打球である。川瀬お前それ出来るんか。

 あとオスナ跨ぎは無かったんかね、三点差になったから代えたとも取れるけど最初から1イニングだったんかもな、試合の流れがまた違えば8,9オスナ10松本も考えられたんだけどね

打席数ランキング

柳町 達(福岡):375打席
村林 一輝(楽天):340打席
佐藤 都志也(千葉):278打席
愛斗(西武):267打席
川瀬 晃(福岡):208打席
茶谷 健太(千葉):187打席
郡司 裕也(北海道):187打席
平沢 大河(千葉):170打席
柘植 世那(西武):137打席
オコエ 瑠偉(巨人):127打席
平沼 翔太(西武):110打席
廣岡 大志(大阪):103打席
小野寺 暖(西宮):83打席
福田 光輝(北海道):63打席
蝦名 達夫(横浜):51打席
谷川原 健太(福岡):46打席
大下 誠一郎(千葉):28打席
三好 大倫(中日):17打席
梅林 優貴(北海道):6打席
堀内  謙伍(楽天):3打席
渡邉 大樹(大阪):2打席
海野 隆司(福岡):2打席
中村 健人(広島)、宇草 孔基(広島)、石原 貴規(広島)、豊田 寛(阪神)、髙部 瑛斗(千葉)は一軍打席無し。

抜けがあれば失礼、ただまあ洗い出してみた。

なんかきつくない????


 ちょっとさ、きつくない??一軍で打席は貰えてるけどさ、既に自由契約発表された選手もいるしさ、ちょっとさ。
 問題の川瀬晃(川瀬自身は悪くない)は208打席。ホームランは0本でOPSは600に届かない。18犠打で藤本野球をやっているが盗塁も大してしてない。
 そして私がまたびっくりしたのが柳町達である。世代で一番打席数(375)を貰っていながら、ホームランは0本。OPS.696は58四球の産物だが、三振は104個である。昨今は打低なので最低限を行えているキライもあるが、そうは言っても長所が無い。パワーも走力もないけどたぶん最低限は出来るよ打者である。

 世代全体で言うと愛斗が通算の安打数では上位に来る。強肩を武器としてセールスポイントは複数ある。ただ絶望的な選球眼と思ったより伸びなかった長打力のせいで後輩たちにその座を奪われつつある。悲しい。

 ちなみに、村林一輝や佐藤都志也といったところはレギュラークラスとして扱われている。茶谷健太、郡司裕也、柘植世那くらいまでは準レギュラー格で、この先もチームの戦力として活躍できそう。

 一方実情として、オコエや廣岡など期待され今年も100打席立てていながら、定位置を掴めない選手もいる。こういったスター性も併せて求められた選手は伸び悩んだ時に他の選手に比べて、より批判されてしまう傾向はある。
 オコエなら走力と守備力、廣岡ならユーティリティ性で最近はアピールしたいところだが、リプレイスメントレベルならもっと若い選手が使われてしまうような年齢になってしまった。つらい。

つらい。

 これ以降の打席数となると、チームからの期待もあまり感じられない数字になってしまう。50打席というのは10試合スタメンで出れば到達出来る数字である。
 143分の10。優先順位は後方になる。
 もうちょっと打席数を・・・と思う選手も中には居る。海野とかそう。阪神ファンとしては小野寺のチャンスが少なすぎる。
 そうなんだけど、勝負時なんだなと思う。
 本当に頑張って欲しい。

 パワー系の投手がいる世代だが野手はノーパワーであり、現代野球の観点から見れば今のままでは誰も引退試合をしてもらえない可能性がある。
 村林や佐藤は長所があって「だから起用されている、起用されていないのは売りが無いからだ」と言われてしまえばそれまでなのだが、一軍登録枠は30枠ある。少しのレベルアップで一軍にしがみつける選手もこの中にはいるはず。

1000打席理論

 選手の実力を図る時合計打席数は1000が適当だという話が世の中にはある。恐らくこれはファームレベルの話として理解するのが妥当だろう。

 せっかくなので何人か一軍で与えられた打席数を洗い出してみるか。

通算打席数ランキング

愛斗(西武):1056打席(7シーズン)
佐藤 都志也(千葉):962打席(4シーズン)
廣岡 大志(大阪):858打席(9シーズン)
平沢 大河(千葉):845打席(6シーズン)
柳町 達(福岡):799打席(4シーズン)
オコエ 瑠偉(巨人):772打席(7シーズン)
平沼 翔太(西武):677打席(8シーズン)
川瀬 晃(福岡):581打席(6シーズン)
村林 一輝(楽天):482打席(7シーズン)
柘植 世那(西武):370打席(4シーズン)
茶谷 健太(千葉):362打席(4シーズン)
小野寺 暖(西宮):201打席(3シーズン)

 大卒組の佐藤、柳町はレギュラーとして使われているゆえの数字(4シーズンで上位に来る)で、廣岡や平沢、オコエといったあたり(年数は掛かっているがまとまった打席数が与えられた)は所属球団からの期待が現れている。
 後半戦、楽天の躍進に貢献した村林は劇的に打席数を増やし、今年大きく巻き返したことが伺える。

 件の1000打席は愛斗が既に到達。毎年いいペースで消化しての1000打席到達で、なんとかチームの力になれそうか。
 見ていくと一軍で1000打席立つのは結構難しく、それなりに能力がないと不可能な数なのだと理解が出来る。
 1000と言う数字はあくまでも目安である事、ファームでの数字を含めれば当然皆が1000には到達しているであろう事など、データに対して言い切れない部分も多いが廣岡、平沢、オコエの高卒三人組が岐路に立たされていると感じる。ここまで打席をこなせたことは立派なプロの証と言えようが、もう1ランク上の選手になれるのかどうか。

 昨年ブレイクした髙部瑛斗は通算で688打席。2022シーズンでの608打席がものを言う数字。すぐにもオコエの通算打席数を上回れる位置につけており、一年通して活躍する事の重要さを思い知る。
 今年怪我により全休となったのは痛かったが、世代トップを目指せる選手になった。フライを捕れずに涙した日も糧になったのだろう。

 世代全体におけるノーパワー感は拭い去れないが、タイトル争いが出来る選手として髙部は特別である。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?