自分が発する言葉で気づかされること

春面談の時期となり、今週は部下と向き合う1週間だった。

面談の後半には何となく感じていたことだったのだけど、改めてどんなことを伝えたのかと冷静に振り返るとどの相手に対しても「文化」というワードを使うことが多かったと気がついた。

例えば、
『〇〇さんはいつも穏やかで、誰に対しても丁寧な姿勢がチームの雰囲気を優しくしてくれています。若手がそういう雰囲気の中で育っていくのと、ギスギスした環境にいるのとでは安心感が違います。
そのような環境がいつもあるということが、そのチームの文化になると思うので、〇〇さんはありがたい存在です』
といった感じだ。

これは相手を持ち上げようとして発した言葉ではなく、本当に日々感じていたことを伝えたいと思っていて伝えただけなのだが、こんなにも自分が「文化」という言葉を多用するとは思ってもみなかった。

ただ思い返すと、組織における「文化」については、ある本の中の言葉にすごく感銘を受けていて、その影響が多大にあると思う。

その本とはコロナ禍になってテレワークを強いられた時に読んだ「強いチームはオフィスを捨てる」という本なのだけど、久しぶりに読書メモを見返したらこんな風に書かれていた。

企業文化とは社内のみんなに共有された意識や行動のこと。何に価値を置くかという根本的な考え方。
みんなで会議室に集まって企業文化を考える必要はない。文化とは壁に貼られた社訓ではなく、一人ひとりの具体的な行動にこそ表れる。
新入社員は先輩たちがどのように意思決定しているかをみて学ぶ。何を重視し、どうやって問題解決するかを観察している。日々の判断や行動こそが企業文化になっていく。

そう、自分がしている日々の思考や動き方がその組織の文化を形成していくのだ。

面談は部下のためだと思っていたが、自分の意識が今どこに向いているのか、何に対して大事にしたいと思っているのかを確認するためでもあるのだ。

自分が発した言葉に大事なことを気づかせてくれた面談ウィークだった。