ふうかん

何やってるかわからない人ほど何かを知っている

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何やってるかわからない人ほど何かを知っている

最近の記事

言葉③

今、時間は午後9時54分である。 けれどこの時間感覚は馬鹿らしい。 ––––現在の時間は9時55分。 時間は記述速度を守らない。 時間は記述に対して、美しさの溶解に対して とても鈍感だ。 そう、風化することを書いてみよう。 そうだ、僕は小学生の頃、人は死んだら風になるとばかり思っていた。 あぁ、これじゃ詩みたいだろう。 たまに鉤括弧の形を不快に思うことがある。 「黒歴史」という言葉に苛立つことがある。 他人の自分の人生に干渉するはずのない言葉。 それを誰かが「歴史」

    • 言葉②

      電車に乗っていると、多くのサラリーマンが視界に入る。 鞄を持って、出勤する人。でも彼はなにやら貧血症のようだ。暗そうな顔をしている。皆、病んでいる。何かを皮肉りながら、同時に諦めている。 乗客全員、スマホに顔が吸い寄せられている。 異様な光景?いや、恐怖感なんてない。ちょっと面白いなと思う。でも何か違う。 何を皆見ているのだろう。Tiktokだろうか。僕は高校生だけど、もうZ世代にはついていけない。なんでも略してしまうのはその分身軽になるためだろうか。 「私」を「わ」と言

      • 言葉

        軽い言葉。 炭酸みたいにすぐ消える 体重のない言葉。 そんな言葉を、想像してみることがよくある。 文章を書こうとすると、どうしても何か硬い殻や枠のようなものにハマってしまう。この透明な膜の正体は一体なんだろう? 試しに文章をわかりやすくしてみる。 日常の出来事から入り、中身がありそうでない、いい感じの内容。「昨日は」から始めてみよう。具体的な場面も書いて、把握しやすいように。 でもまだ何か硬い。 「」を禁止する?漢字をやめて全てカタカナにしてみる? これ以上やると前

        • 芭蕉についての駄文

          「芭蕉はいかなる社会体制とも自己を同一視せず、 『現世』一般の中での自己疎外を芸術家の運命と考えていた」 (加藤周一『日本文学史序説』)  松尾芭蕉は実に稀有な俳人である。  彼は江戸時代の新人気鋭の「点者(俳諧の批評家)」 として、多くの大名・愛好者と活発に意見を交え、多くの芸術的路線を開拓した。  しかしそれはある意味で「俳諧の限界」 を展望できる立場としても存在した。彼は農民の生まれであった。 確かに帯刀を許されてはいたが、そこに映るのは「俳壇」への違和感を隠すことの

          論理的であることのキツさ

          少し、高校で嫌なことがあったので、論理的であることのキツさを書こうと思います。自分のためです。支離滅裂です。なぜこんなものを書くのか、私にもよくわかりません。  最近、「論理的能力」の有無がよく生徒に向けて問われるようになりました。私が所属する科でも行なわれているとおり、「命題を客観的に証明する試み」です。論理的に物事を把握することで、リテラシーを兼ね備えた柔軟な思考をつくることが、第一の目的として掲げられています。また、このことは多様性を奨励する現代社会において、必要不可

          論理的であることのキツさ