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おれはかまきり#50

おう なつたぜ
おれは げんきだぜ
あまり ちかよるな
おれの こころも かまも
どきどきするほど
ひかってるぜ

おう あついぜ
おれは がんばるぜ
もえるひを あびて
かまを ふりかざす すがた
わくわくするほど
きまってるぜ

暑い!
こうも暑いと思い出す。子供の頃の思い出。
そう、かまきりりゅうじである。

当時の国語の教科書を見たときは衝撃だったなぁ~。
それまでは、かたくるしい心情だとか、丁寧な言葉遣いだったから、
突然の一人称おれには、びっくりした。

こうして、いざ大人になってからみると、

うん、やっぱりよくわからん。

いや、なんとなくはわかるよ?
げんきでかまが光ってて、もえるひをあびてかまをふりかざすすがたがきまってるのが、暑い夏と熱い情熱みたいなのを表現してるのかなって。

たぶんこれが、

おれはかぶとむし!くろびかりだぜ!

とかいわれても、いやゴキ◯リでしょ、で終わると思う。

合ってるかどうかはともかく、
何十年も経って、いまだに覚えてるってのは、やっぱり心に残っているものなんだろなぁ。

夏が来ると思い出すし、子供ながらに刺激を受けたのかもしれない。
記憶に残るって嬉しいことだし、忘れ去られるのは悲しい。
どこかでこのかまきりみたいにひかりたいって思ってたのかもしれない。




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