見出し画像

ワイン試飲会が目白押し! 2月のフィレンツェ

毎年2月といえば、ワインの試飲会が目白押しのフィレンツェ。
その年にリリースされるヴィンテージのワインが一般公開される試飲会がいくつも開催されるのです。
今年2月におこなわれた、キャンティ、キャンティ・クラシコ、モンテプルチアーノの3つの試飲会に行ってきましたので、それらをご紹介します。どれもチケット制で、自由に行くことができますので、ワイン好きのかたは、イベントに合わせて旅行するのもあり、だと思います。


キャンティ「キャンティ・ラヴァーズ」

世界で最も名が知られているイタリアワインといわれるキャンティ。キャンティ地方で生産されるDOCG(統制保証原産地呼称)の赤ワインです。

キャンティ協会(イタリアにはDOCGごとに協会があります)には約3500の生産者が加盟していて、生産量は年間1億本以上。かなり規模の大きな格付けワインです。

キャンティはデイリーに飲むことができる価格帯のため、イタリアでも非常にポピュラーなワインのひとつ。普段の食事に合わせて気軽に飲むことができるワインです。

キャンティの試飲会「キャンティ・ラヴァーズ」は、フィレンツェのバッソ要塞で開催されます。バッソ要塞は、見本市などのイベントがあるときに使われるフィレンツェで最も大きな会場。

バッソ要塞の「キャンティ・ラヴァーズ」の入口

キャンティ・ラヴァーズは日曜日に開催されたので、会場はかなり賑わっていました。
特に夕方の時間帯は、アペリティーヴォ代わりにイベントに参加している地元の人たちも多く、キャンティの人気をうかがわせました。

「キャンティ・ラヴァーズ」の生産者ブース
賑わう夕方の「キャンティ・ラヴァーズ」

キャンティ・クラシコ「キャンティ・クラシコ・コレクション」

キャンティ・クラシコは、キャンティより狭い地域の産地で、黒い鶏のシンボル(キャンティ・クラシコのボトルには、どこかに必ず黒い鶏のマークがが付いています)で知られています。

キャンティ・クラシコ協会は、今年100周年を迎えました。そんな歴史あるキャンティ・クラシコ協会に加盟している生産者は480。

キャンティ・クラシコの試飲会「キャンティ・クラシコ・コレクション」は、毎年、スタッツィオーネ・レオポルダで開催されます。スタッツィオーネ・レオポルダも展示会やイベントがおこなわれる会場で、広々としています。

「キャンティ・クラシコ・コレクション」の生産者ブース

今年のキャンティ・クラシコ・コレクションは、100周年を記念する内装になっていて、例年よりさらに盛り上がっている様子でした。

協会誕生100周年を記念する内装

モンテプルチアーノ「アンテプリマ・デル・ヴィーノ・ノービレ・ディ・モンテプルチアーノ」

ヴィーノ・ノービレ・ディ・モンテプルチアーノの試飲会は、フィレンツェではなく、モンテプルチアーノでおこなわれますが、フィレンツェから日帰りで行くことができます。(フィレンツェから車で約2時間)

モンテプルチアーノは、中心街に今でもワイン蔵が残るワインの街。中世の街並みに、ところどころ木樽が並ぶ蔵があるので、観光するのもおもしろい場所です。

ヴィーノ・ノービレ・ディ・モンテプルチアーノの試飲会「アンテプリマ・デル・ヴィーノ・ノービレ・ディ・モンテプルチアーノ」は、モンテプルチアーノの中心街にある要塞の中が会場となります。

会場となる要塞の入口

ヴィーノ・ノービレ・ディ・モンテプルチアーノは、キャンティやキャンティ・クラシコと同様、サンジョヴェーゼ主体の赤ワインで、熟成期間3年を経てリリースされます。(キャンティとキャンティ・クラシコは、収穫年の1年後にリリースすることができます)

ヴィーノ・ノービレ・ディ・モンテプルチアーノ協会に加盟しているのは81の生産者。キャンティやキャンティ・クラシコと比べると、だいぶ規模が小さい産地です。

会場も比較的狭く、来場者もそれほど多くありません。そのぶん、ゆっくりと試飲ができます。

モンテプルチアーノの試飲会の開場内

5月開催予定のサンジミニャーノ試飲会

トスカーナの唯一の白ワインDOCGのヴェルナッチャ・ディ・サンジミニャーノの試飲会は、例年2月におこなわれていましたが、今年は5月に開催されます。サンジミニャーノにて、一般向けは5月18日、19日開催予定です。
サンジミニャーノは、中世の塔が立ち並ぶ世界遺産の街でもありますので、観光がてら試飲会に参加するのも楽しいと思います。

試飲会の楽しみ方

今回紹介したワイン会は、どれも生産者ブースを回って自由に試飲できる形式です。チケットを購入し、グラスを持って会場を歩きながら、思い思いに試飲ができます。

生産者と話ができるのが試飲会の最大の魅力。それぞれの生産者の想いを聞くと、よりワインが理解できます。(世界中からの来場者がいるので、生産者は英語も話します)

これら試飲会は、販売に先立ち一般公開される試飲会で、販売前のワインも試飲することができます。したがって、業界関係者向けの日程も設けられ、世界中からジャーナリストやバイヤー、ワイン関係者が訪れます。そのような機会に、一般のワインラヴァーも試飲ができるという貴重なイベントです。一般向けの試飲エリアは、ワイン祭りのような感覚で参加できますので、ワイン好きのかたにはオススメのイベントです。


フィレンツェ・イン・タスカでは、試飲会の同行通訳サービスもおこなっています。
英語が話せないので不安、ワインをよりよく知りたいというかたは、ぜひチェックしてみてください。
フィレンツェ・イン・タスカの同行通訳サービスはこちらから


この記事が参加している募集

一度は行きたいあの場所

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?