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「そうだ 京都、行こう」の魔力

「そうだ 京都、行こう」

JR東海のキャッチコピーなんだけど、これを考えた人、天才ですね。
僕はこれを見るたびに「ああ、そうだ、京都へ行かなくちゃ」と反射的に思ってしまいます。まるで言葉に魔力が宿っているかのようです。

さて季節は春。しかも都の桜は満開。「これは行かなあかんやろ!」ということで、僕は最近すっかり得意になった早起きを活かして京都へ行ってきました。今日はご一緒に春の京散歩をお楽しみください。

日の出前に僕は家を出て、京阪電車淀屋橋駅6時過ぎの特急に乗車。今回は前から気になっていたプレミアムカーに乗ってみました。グリーン車並みのラグジュアリーな指定席が500円なのはお得すぎる。京都市内までの50分が快適すぎました。問題はあまりに心地良くてウトウトしてしまうことでしょうか。それもまた一興です。

祇園四条で下車して地上に出るとちょうど南座の前。都をどりの時期ですね。そこから四条通を一路東へ。八坂神社を目指します。

八坂神社は素戔嗚尊(すさのおのみこと)を祭神としていて、通称として祇園さんや八坂さんとも呼ばれており、祇園祭の胴元としても有名です。まずはこちらの参拝から。

八坂神社の奥には円山公園があり、ここの枝垂れ桜は必見です。特に昼と夜では全く別物かと感じるほど、表情が違います。

あ、猫がいるとつい声をかけてしまいますね。

次に東山三十六峰のひとつ華頂山の麓に構える、巨刹・知恩院。浄土宗の総本山です。

ここの三門(山門ではないそうです)の迫力が凄まじく、僕はいつも圧倒されてしまいます。はるか昔によく、こんな巨大な建造物を作ったなあ、と。

長い石段を上がり本堂を参拝すると、お坊さんが朝の説法をしているところでした。とても親近感を感じるのはなぜでしょうか・・・。

長い階段を降り、神宮通りを北へ進路を取ります。するとそこには巨大なくすのきが。その見事なたたずまいは道ゆく人の足を止めます。

三条通を越えると平安神宮の大きな朱色の鳥居が見えてきました。そこを右に折れて疏水沿いに歩きます。それにしてもいい天気でした。

やがて蹴上インクラインの入り口に着きます。琵琶湖疏水からの南禅寺の前まで標高差36mを傾斜鉄道が船を運んでいたそうです。ここも桜の名所として知られています。

南禅寺は日本最初の勅願禅寺であり、京都五山および鎌倉五山の上に置かれる別格扱いの寺院で、日本の全ての禅寺の中で最も高い格式を持ちます。また、門前で店を構えるお店の湯豆腐も有名です。水がいいんでしょうね。

こちらの三門も知恩院に負けずと劣らず見事なものです。

門の下から見える四角い景色は、異世界へ入っていくような錯覚を覚えてしまいます。

法堂の中には入れませんが、柵の隙間から天井の雲龍図が見えます。龍神様と目が合います。

この時点で朝の8時だったのですが、境内に人影は少なくほぼ貸し切り状態でした。じっくりと名刹を味わうことができるので朝はいいですね。

南禅寺を後にしたら、登校中の東山高校の生徒さんに混じり鹿ヶ谷通りを北へ。途中右へ折れて、哲学の道を目指します。

哲学の道は南禅寺と銀閣寺を結ぶ約2kmに渡る散歩道です。哲学者である京都大学教授 西田幾太郎が、毎朝この道を歩いて思想に耽っていたことが名前の由来です。僕も哲学的なことを考えながら歩きましょうか。

休日の昼間だとかなりの人で混雑するのですが、平日の朝ということで人はまばらで、いたって快適でした。ひたすら桜が堪能できました。

枝垂れ桜の微妙な色合いの違いがええ感じです。

疏水が流れており、川のせせらぎが風情を感じます。

果たして僕がこの道を歩きながら哲学できたかというと、全くそうではなかったです。「喉乾いた」「ビール飲みたいなあ」「お腹すいたなあ」「どっか美味しいパン屋さんないかなあ」「足疲れた」と所詮、僕はただの凡人だと理解できました。まあ、これだけ美しい桜を見ていると、あまり思考は働きませんよね。

銀閣寺道からは白川通今出川の交差点まで出て、市バスに乗って出町柳へ。地下鉄の今出川もすぐなので、京都駅へのアクセスも良いです。

僕はもう一つ行きたい場所があったので、今出川から鴨川を北へ歩きました。長くなったので、その話は次回。

本日も一日お疲れ様でした。
お読みいただきありがとうございました。
では、また。

追記:出町柳にある「出町ふたば」の豆餅はなかなかレベルが高いですよ。お近くに寄られた際はぜひ。

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