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いつかきっと解るんだ その未来は今なんだ

今が正しかった。みんないつかそんな風に思える日がくるといい。


野球が好きで、埼玉西武ライオンズが好きだ。
球場が家から近いこともあって、子供の頃からずっと西武以外には興味がなかった。中高の頃は野球以外にも好きなものがたくさんできたので、あまり興味を持たなくなったけど、大人になってまた改めて好きになった。

埼玉西武ライオンズは、FA(フリーエージェント)制度で今まで、たくさんの選手を手放した。
どの選手も一線で活躍していて、頼もしい存在だった。FAされる側のファンとしては、戦力ダウンも辛かったし、何より愛着のある選手が出ていってしまう悲しさは言葉にしようもない。

今年また、浅村栄斗が移籍した。
炭谷銀仁朗も、移籍の意を伝えたと報じられた。
銀仁朗は出場機会が欲しかったんだろうし、今ここにいてはそれが叶わないだろうから、仕方ないのかもしれないと渋々受け入れる気持ちだった。
でも浅村に関しては、理由が全く分からなかった。球団側も分からないと公式発表するくらいなので、ファンには到底理解できなかった。
裏切られたとか、タンパリングだとか、そういうことを言う人をTwitterではよく見たし、暴徒化した発言はメディアにも取り上げられて、西武ファン=民度の低い人、ということを言う人も現れた(主に移籍した楽天側のファンな気もする)

選手の権利だ、応援しようよ、という人もいるけど、私は素直にそう思うえない。
その背景にはいろいろな大人の事情があるらしいが、真偽の程はわからない。偽りだったとして、悲しいものは悲しい。
自分が好きなチームを出ていくというのは、自分たちを否定されている気持ちになる。何が悪かったの?場所?施設?それとも人?私達にはどうすることもできない理由もある。否定されているわけではないのはわかっているけど、頭ではわかっていても納得できるほど都合よくできた人間ではない。

批判するファンは、純粋なんだと思う。ただひたすら、好きなものを認めてほしい気持ちがあると思う。それが拗れてしまうのは真っ直ぐ故だし、非難することはできない。

今日はファン感謝デーだった。優勝パレードもあった。私は朝早く起きたけれど、家を出る気が起きなかった。だから行くのをやめた。
行った人の写真を見るとどれも楽しそうで、ちょっと後悔もしたけれど、少し時間が欲しかった。
その後、友人と飲んだり食べたりした。とても楽しかった。そして少し、気持ちが楽になった。

今日の模様がメディアの記事になっていて、監督が「インコースに気をつけて」と言うブラックジョークのような発言で場をな和ませた、というのを見た。また少し、楽になった。

いつだって別れは寂しい。でも永遠なんてない。
今日が同じ明日であることはないんだ。
応援してほしいと彼は言った。応援なんてできない。私の好きなものが一番ではなくなった彼を。移籍の理由が金銭評価ではないと彼は言った。むしろそうであった方がましだった。理解ができた。
いつかきっと解るその日まで、私はこの拗らせた気持ちを抱くのだろう。
時間が経つたびに癒えていくであろう、その日まで。

もうこんな思いをするのは嫌だ。
監督の言葉を借りるなら、卒業するときはせめてファンが納得するだけの理由が欲しい。

こんなことを思うファンがいることが、少しでも伝わってくれることを祈りながら、宮崎行きのことを考える。

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