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「こんなはずじゃ…」客室乗務員の給与事情

前回のnoteでは客室乗務員になるために学生生活でどのように自分の弱みに目を向け改善してきたかというような内容についてお話ししましたが、
今回は晴れて客室乗務員になった後のお話です。

生活支援を絶たれバイト三昧の日々

晴れて第一希望の航空会社に内定をいただき、頑張りも報われたように思いましたが、
思いもよらない展開で初っ端からピンチに陥りました。

内定をいただき、もちろん第一希望の会社様だったので内定をお受けしました。
でも母から突然学費の援助や生活資金の援助を絶たれてしまったんです。
母の言い分としては日系の大手に就職して欲しかったと。
私が選んだのはオリジナリティ溢れる外資を基とした航空会社。

母なりの心配や期待があったんだと思いますが、私はいただいた内定を断るつもりはなかったので、
話し合いはしましたが、結局生活資金や残りの学費は自分で払うから大丈夫だと言ってしまいました。

そのころは入社まで2ヶ月ほどあった時期だったと思いますが、
寮費を節約してアルバイトでお金を貯めるために急いで退寮の手続きをしたのを覚えています。

朝はパン屋さん、夕方からはお寿司やさん、単発で工場に日払いのバイトにも行きました。
工場で働いたのは初めての経験だったので全部が新鮮だったのをよく覚えています。笑

キムチをパックに詰めたり、
口紅を詰めたり、
ベルトコンベアから流れてくる何かしらを8時間ぶっ通しでパッケージに詰めていると、
体がリズムを覚えて居眠りしてても仕事が出来るようになるあの体験は本当に不思議でした😂

結局足りない新生活資金

そんな数ヶ月間のアルバイト生活を経てたまったお金は約24万円。

・新居の引越し代 計38万
・初任給までの生活費 2ヶ月分 計10万円
・会社や研修に行くための交通費 2ヶ月分 計6万

合計:54万円

と、圧倒的に足りませんでした。
新生活の費用は自分で払うから大丈夫だと言い切ったのに、
結局母や父の助けを借りてしまい無力だなと感じたのを覚えています😓

そのころは何も知らずに全て言われるままにお金を払ってしまっていた私ですが、
もしこの記事を読んで、これから新生活を控えているという方は、

・不動産契約をする際の値段交渉
・家電購入時の値切り交渉
・電気代は安いところで契約する
・引越し業者は多数問い合わせて値切り交渉して一番安いところで

こんな感じでなるべくお安く済ませてみてください。
言ってみたら安くなるものって意外と沢山あります。
私も関西の友人から「家電は絶対定価で買うな」と言われて知りました。

関東で値切りってなかなか見ないですよね。
でも値段が全然違うし間違いなくお得な人生になるのでぜひチャレンジしてみてください💰
値切りがダメだった時はおまけをつけてもらうというのも技らしいですよ。
私も先日観葉植物を買った時に壁掛け用のプラントをおまけにつけてもらいました🌿

無給の訓練時代


引っ越しも済み、無事入社🎉

ただ、夢の客室乗務員になるのはまだ先です。
まずは2ヶ月間みっちり訓練をします。

600ページほどある辞書みたいなマニュアルを隅から隅まで覚えさせられます。
現在はiPadなどのタブレットタイプのマニュアルが普及していますが、当時は紙媒体でした。
現役時代途中からタブレットタイプのマニュアルに移行となり使用しましたが、
マニュアルを覚えるために書き込みを沢山していたしページの場所も覚えていたので私はやっぱり紙がいいなと感じます。環境には悪いなと感じますが…

そして驚きなのはこの2か月間お給料は支払われなかったです。
無給で訓練していたというよりは、この期間に支払われるお給料を3か月目に振り込まれるというものでした。

なのでこの2か月間はもちろん毎日自炊。
お弁当持ち歩き。
他の訓練生も極貧生活をしていました。(懐かしい…☺️)
同期の男の子は自炊をしない代わりにシリアルをジップロックに入れてお弁当の代わりに持ち歩いていました。

やっとやっとの初給与


訓練中は毎日勉強で寝言でもマニュアルの内容を言うくらいでした。
当時友人が訓練中の私の家に泊まりに来てくれて、
寝ている時に「Emergency〜!(緊急事態)」と叫んでいたと教えてくれました😂

そして無事訓練も突破し晴れて型式客室乗務員へ。
1人のCAとして通常乗務ができるようになりました。

そしてやっとやっと、初めてのお給料!

手元に入ってきたのは約30万円。
19歳の私にとっては大きな額でした。
両親にお礼をして、ご褒美に好きなものを食べたのを覚えています。

でもよく考えれば2か月分で30万円なのです…。笑

客室乗務員の現実


ということは毎月15万円ほどのお給料。
訓練時代はこんな感じで、フライトをするようになって手当てが色々つきもう少し上がったって感じです。

フライトは基本的に飛行時間が給与発生のタイミングです。地上業務やフライト前のブリーフィング(打ち合わせ)は基本給に含まれていて、フライト後は「着陸手当」や「乗務手当」などいろいろ加算されます。


もちろん、会社や、学歴や経験年数、入った年代などで、給与には差があるのでもし現役の客室乗務員さんがこの記事を読んでいたら「大袈裟に書きすぎ!私たちはもっともらっていた!」って思う方もいるかと思います。

私もそんなこと言ってみたかった!羨ましいです先輩方!

50年前(全盛期)に客室乗務員になった先輩方が羨ましい…😬💰

時代によって違いはあれど現在の給与事情はどの会社も割と厳しく、
CAさんの沢山稼いでいるイメージは一昔前に終わったのかなと察しています。

リアルはお給料をもらっては、月末までどう過ごすか計算する日々でした。
私の勤めていた当時は、申請をすればダブルワークも可能だったため、アルバイトをしながらフライトしていたこともありました。

少数ではありましたが、同期や先輩もちらほらアルバイトしている方はいました。

給与は確かに少なすぎて衝撃的でしたが、19歳から世界中のたくさんの国に行けて、
当時はフライトの本数が多すぎて国内線であれば1日に2回日本縦断したり、国際線を飛んでる時は1か月のうち1週間も日本の自宅で過ごせないと言うのが当たり前の日々でした。

給与が低すぎても離れられない魅力となかなか出来ない経験が沢山ありました!
1番の魅力と言っても過言ではないのが航空券が驚くほど安く買えること!
(日本からヨーロッパまで往復2〜3万円くらいだった気がする。)
国内なら3000円くらいで沖縄まで行けてたからバスとか電車より飛行機を使っていました。今はコロナで海外にはなかなか旅行できないですが、これは羨ましい福利厚生ですよね!😁

おわりに


良い面も沢山あるけど、まさに仕事量と給与が見合っていないお仕事でした。
それでもなりたい人は沢山いるから今後もきっと客室乗務員の年収は上がらない気がします。
今も厳しい状況の中で航空業界で働く皆さんが耐え凌いでいると思うと本当に心から応援したくなります。

次回は私が勤めていた頃の私のお財布事情と、私の同期や先輩のお金周りについてお話をしようかなと思います。
今日も長々ここまで読んでいただきありがとうございました!🕊


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