美容師の新しい働き方を成功させるために必要なものとは?
ここ数年で、美容室の形態は急激に変化しました。
サロンで働く雇用契約は、正社員や契約社員、パートタイム雇用というスタイルだけでなく、新しいサロンのカタチとして、
・業務委託サロン
・シェアサロン
・美容室モール
と、個人で選ぶ働き方の多様化が進んでいます。
そんな新しい働き方が広がる美容業界で、自分らしい働き方を継続しながら、ライバル店ひしめく環境でお客様に選ばれ続けるにはどうすれば良いか考えていきましょう。
新しい働き方のカタチ
新しい働き方のカタチとして、
・業務委託サロン
・シェアサロン
・美容室モール
があります。まずは、この違いを簡単にまとめました。
1.業務委託サロン
美容室の業務委託サロンは、美容室経営者が店舗運営の一部を外部の美容師や理容師に委託し、サロンの運営を共同で行う形態のサロンです。
美容室経営者が店舗の設備や備品、化粧品やシャンプーなどの消耗品を提供し、美容師は施術やサービスを提供し、その売上の一部をサロン側に支払います。美容師は基本的に自分のスタイルで営業することができますが、共同経営なので、美容室経営者の意向に合わせなければならないこともあります。
美容室大型店でよく取り入れられている業務形態でもあるので、大型店の一店舗として名を連ねることができますが、足元の集客は自身で行うこともあります。
業務内容や報酬、労働条件などが明確に規定され、システムが構築されているので始めやすいスタイルで、美容師としての独立性や自由度が高いことが特徴ですが、雇用契約と異なり、契約者が独立した業者として扱われるため、社会保障は付かない点など契約をよく確認しましょう。
2.シェアサロン
シェアサロンは、店舗のオーナーが複数の美容師に施術スペースを貸し、設備や顧客の獲得に関するサポートを提供するビジネスモデルです。1つの店舗をシェアすることで、固定費を抑えることができます。
美容師は自分自身のブランドを持ち、自らの技術で顧客を獲得、集客や営業を行います。
シェア形態としては、時間単位で貸し出しを行うタイプ、複数の美容師や理容師が共同で運営するタイプ、専門的なスキルを持った美容師や理容師が集まって提供する特定のメニューに特化したタイプなどがあります。
シェアサロンの利用料金は、設備や備品の使用料、雑費、清掃費用などが含まれることもあり、一般的には、時間単位での利用料や月額固定料金が設定されています。
3.美容室モール
美容室モールは、複数の美容師やサロンが大型のショッピングモールや商業施設など一つの施設に入居し、施術を提供するビジネスモデルです。
美容室モールでは、個々の美容室が独立して営業を行い、美容室モールのオーナーは、施設の管理やマーケティング、集客などを行います。
美容室モールが設置される施設は、美容室だけでなく、洋服店や化粧品店、フードコートやアミューズメント施設などもあるため、幅広い層の人々が訪れ、集客効果を期待できます。
美容室モールは、複数の美容室が集まっているため、美容室同士が競合することで、お互いのサービスの向上や価格の競争が促進され、顧客にとってはより良いサービスを受けることができるというメリットもあります。
このように美容師スキルを提供できる環境の選択肢は、増えていますが、それは同時に、お客様側が選べる選択肢も増えているということになります。
一度選んでもらったお客様には、リピートし続けてもらいたいですね。
リピーターを増やすために絶対に必要なのは、顧客管理!
1.顧客管理の必要性
美容師が個人で選べる営業スタイルが増えています。そのスタイルの中で共通して必要なのは、自分のファンを増やすことです。
ファンを増やすには、相手の要望をよく理解したうえでそれを実現、ときにはアドバイスをしながら関係性を構築し、信頼を蓄積し、好きになってもらうことが必要となります。
構築と蓄積には、情報が必要です。その場の話と状態を見て判断できるスペシャリストだから独立を考えられるのかもしれませんが、リピーターを作ることは表面的な繕いだけでは続きません。そして人間、全てのことを覚えているのはなかなか難しいもの。さらに新規集客を重ねていけば、お客様は、何百、何千と増えていくので、対応したお客様について毎回の全ての細かな施術記録や話した内容を覚えているのは不可能に近いでしょう。
そこで必要なのが、顧客管理です。
2.顧客管理は何をする?
顧客管理として、実際に行うべきことは
お客様の基本情報の管理:氏名、連絡先など
体質、アレルギー、好みなど個人情報の把握
施術の要望:理想やイメージと要望
施術履歴
予約・購入品管理 など
その他、これらの情報を活かして、必要なとき、DMや情報を送るなどのコミュニケーションもファン化には必要です。
紙カルテで管理すると、カルテを探す時間、情報を記載する手間、保管場所が必要、紛失の危険性など、憂慮する点が多くあります。
その点、電子カルテなどデジタル化して顧客管理すると、これら多くの問題を一気に解決できますよ。
3.顧客管理にオススメのシステム5選
① Treasure Box 2
エステサロンをはじめ、ネイルサロン、リラクゼーションサロンに特化したクラウド型顧客管理システム。
予約管理、顧客管理、メール・DM機能、店舗売上管理、分析管理の基本的な機能のほかアンケートの管理まで可能。機能の豊富さが魅力的。
② beauty merit
複数の集客・予約サイトを一元管理できたり、ポイント機能、オリジナルアプリなど、リピーターを自然に増やす仕組みづくりができます。
他にも、予約から会計・分析まで一括で導入が可能で、英語・中国語に対応しているなど、インバウンド対応の営業を目指す場合、役に立ちそう。
③ レコサロ
低予算で必要な機能だけを選べるプラン設定なので、初めての導入でも使いやすく、ポータルサイトに頼らない集客が可能。
SNSと連動して口コミの拡散もできるので、開店したばかりのお店の認知向上や新規顧客の獲得につなげられそう。
④ Bionly
電子カルテの使いやすさで評判ですが、顧客管理機能が充実しており、来店履歴や顧客情報登録を細かくできるのにシンプル化とスムーズ化を実現。
お店独自のWeb予約サイトや予約アプリも追加料金なしで利用でき、顧客情報とリアルタイムで紐づくため、顧客管理を丁寧且つ楽にできそう。
⑤ Google Keep
「まずは、デジタル化の第一歩を試してみようかな」という場合には、Googleのメモアプリも使えます。Googleアカウントさえ所持していれば、誰でも無料で利用可能。PC(Web版)とモバイル端末(iOS版、Android版)があります。ラベルを作ったらメモとして記録していくだけ。顧客名などキーワードで検索すればすぐに履歴や情報が確認できます。
スムーズなサロン運営は、顧客管理から。顧客管理を丁寧にスムーズにできれば、サロンの状態分析もできますし、リピート率アップにも必ずつながります。自分に合う顧客管理方法を見つけてくださいね。