シンガポールへの単身赴任
今年は私の出身高校の同窓会幹事年で、その企画の一つとして同級生の女性が会報誌に寄稿するというのものがありました。(幹事の皆様お疲れ様です!)
何について書こうか、というディスカッションの中の一つのアイデアとして、「人生の転機」って何だったか?というような問いもあって、自分が高校卒業してからの25年(!)のキャリアをぐるぐる思い返す機会がありました。「転機」や「そのきっかけ」はやはり色々あって、振り返ると繋がっているなぁと実感したものです。
高校生の読者を想定してその時に選んだのは、「夢やなりたいもの」なんてなかったけれど、地元・親元を離れてなんとなく興味のあった大学の国際関連学部に進学したら英語力の低さに愕然とし、英会話を開始・夏休みにカナダへの語学留学をし・・・という所から今の私のキャリアに繋がっているという話ですが、その後色々な経験を積み上げていった中で、一番大きな転機はやはりシンガポールへの単身赴任・外資系企業の地域本社でのWorking experienceかなと思います。
まず、元々日系企業に勤めていた私は、結婚をしたため当時憧れていた海外勤務は今後はない、そうなると目指すキャリアプランがないという事も理由の一つで外資系企業に転職しました。
そんな中、キャリア面談の中で上司に軽く「海外で働く機会があったら推薦してもよいか?」と言われ、その段階で否定することはないだろうと思い「お願いします」と言っていたら、本当に「とあるポジションが空いてシンガポールに来ないか?という話があるんだけど」とある日言われたという次第です。
勿論、旦那を置いて海外に行くことを即決したわけではないです。(当時まだ結婚して数年だった事もあって)条件も日本に籍を残したままの駐在ではなく、現地への転籍だったため、いわゆる「片道チケット」でした。それでも、元々私がやってみたことだったし、という事で、「2~3年で帰れなかったら会社を辞めて帰ってくる」という事を条件に家族もOKしてくれました。
この件については、何のバイアスもなく、既婚女性にこのような話をしてくれた上司にも感謝しています。
それ以外にも、仕事内容としてもやった事がないものだったので、本当に行って大丈夫なんだろうか・自分に務まるのだろうか、家賃も高いと聞くし十分な給与がもらえるのだろうか(日本にもマンションのローンがあるのに)とか、色々不安はありました。その他にも色々懸案もあって、「とりあえず半年の長期出張できたら?よければそれで延長したらよいよ」とまとまり、躊躇する理由もなくなったので行った、という次第です。
行った直後、特に半年間位かな?仕事がキツかった、というか、忙しかったわけではなく、何もわからないし英語のハンデも大変で厳しかったです。でも、そこで一生懸命踏ん張って、自分のValueを出さねばと頑張ったその経験が今に繋がっています。3か月おき位で帰国し日本のオフィスにも顔出して場所借りて仕事したりしてましたが、最初のうちは「自信がない」というような愚痴ばかり上司に言っていたと思います。「大丈夫だよ~」なんて軽く言われて特にアドバイスもなかった気がしますが・・・(もらっていたらごめんなさい)
その後は各国の担当や、自分がサポートするSGのチームの人たちと関係を作り、自分の業務知識や経験も蓄積され、英語力も特に聞く・読む・書くのはかなり伸ばす事ができ(慣れ?)、約2年半でとても良い経験を積む事ができました。たまたま大きな組織変更があって、SGのポジションがなくなり、日本にも欠員が出ていたので、日本に復籍することもできました。一番楽しかったのは、APAC地域のバーチャルチームで、各国の担当者たちと国を超えて一体感のあるチームになれた事。1年に1回みんなと会議で「久しぶり!」と会うのは楽しかったなぁ。これについてはまたどこかで書きたいなと思います。