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【映画感想】マンチェスター・バイ・ザ・シー

悔やんでも悔やみきれない過去、それでも生きていかなくてはいけない

主人公のリーは、故郷のマンチェスター・バイ・ザ・シーを離れてボストン郊外で一人寂しく暮らしている。かつて家族と幸せいっぱいに暮らしていた町を離れ、今では笑うこともなくただ漠然と過ごす毎日。

リーによる暖炉の不始末が原因の火事で、子供全員を死なせてしまうという悲劇。唯一生き残った妻とも離婚。
悔やんでも悔やみきれない絶望的な過去。この町にはいられない。
乗り越えられない過去がある、それでも痛みとともに生きていかなくてはいけない。
リーに兄がいてよかった。火事の後、ボストンの一人暮らしの部屋を見て、「せめて家具を買って、心地いい部屋にしよう」と言ってくれた兄。
だからこそリーは生きていけたんだと思う。そして兄の死後、16歳の甥の存在が、またリーを生かしてくれるだろう。
「甥の後見人になる=マンチェスター・バイ・ザ・シーに戻る」ことはできなかったけど、ほんの少しリーの人生に光が見えたラストがよかった。

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