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【アメリカ駐在碌】初日:メガネ忘れと衣装ケース騒動(うちはこうして服を持ってきた)

2024年3月よりアメリカ合衆国首都近郊に住むことになった、30歳手前夫婦の記録です。渡米前はいろんな国々(夫:オセアニア諸国、私:中東、アフリカ)へ度々出張に行っていた私たちが、アメリカで悪戦苦闘する様子を残します。当時の本人たちはいたって真面目に困っていますが、他所様からすると碌でもないことばかりだと思います。どうぞ笑っていただければ幸いです。

「メガネ機内に忘れたかも…」

アメリカの地に降り立ち交わした、記念すべき夫婦最初の会話。

お互い長期出張を重ねていたこと、
夫は5ヶ月ぶり、久々とはいえ私にとって3回目のアメリカ、
シンプルに早朝出発、10時間以上のフライトで疲れていたこともあり、
異国の地に降り立ってからキャッキャウフフな感じで
「やっと着いた〜🩷 わぁアメリカだ〜!😆」みたいな会話でもなく。
(正確には、お疲れ…!みたいな感じでお互いを称え合った気はするけど、
空港着いてからがスタートな気がしていたので、気が抜けなかった)

イミグレを通り、コンベアに流れてくる自分たちの荷物を
待っていた時に発した一言が、上記である。

やっちまった。
本当に。

天下のANAさんに乗せてもらったとはいえ、
国際便に乗れば最後、もう日本じゃない。
乗客たちもほとんど外国の方々だったし、
手元に戻ってくる保証なんかゼロ…。
(外国人だから盗まれる、とかそういう意味ではなくて
日本の当たり前は通用しないという意味です)
留学でも出張でもやったことなかったのに、
機内に忘れ物してくるなんて…!!


でも、諦めるのはまだ早い。

荷物の回収は夫に任せ、パニクりつつ、コンベア前にいらっしゃった、
国内便乗り換えを案内していたANAの制服を着たお姉さまに、
「すみません…東京からの〇〇便に乗ってたんですけど…!
〇〇席にメガネを忘れてしまったみたいで…!!」
と言うも、悲しそうなお顔で
「スミマセン…日本語ワカラナクテ…!」と返され。

なんと。貴女の日本語案内、流暢すぎるよ。
なんの違和感もなく日本人かと思っていた…!こちらがスミマセン…!

アメリカにまで来て日本語で話しかけてしまった無礼を詫び、
英語で状況説明し直すと、ものすごい速さでトランシーバーを出し、
対応してくださった。

ANAジャケットを着た陽気なおっちゃんスタッフも現れ、
私を慰めてくれる。
「わかる、わかるよ〜。ボクもよくやっちゃうんだよね…😞
だからね、ボクは胸ポケットと、オフィスのデスクにメガネ仕込んでるよ。
家には各部屋にメガネを配置してる。この年になってからの知恵さ!😉
HAHAHAHAHA!!!」

ベンチで座って待っていると、トランシーバー姉さんがまた悲しい顔で
「今スタッフが見に行ったんですが、その席の近くで見つからなくて…
もしかしたら違うエリアに落ちているかもしれないので、メールアドレス教えてもらえますか?今日中には、結果を連絡します」
とのこと。
悲しい顔をさせてしまってごめんなさい…そしてありがとう…感謝…

メールアドレスをメモに書き込み、
しっかりお礼をして空港を後にしようとしたその時、

私たちが持ってきたものとそっくりな鞄が
誰に回収されるでもなくポツンと佇んでいるのを見つけた。



「わ〜、うちのと似てるn…



うちのやん!!!!(ハモる)」

メガネ騒動がなければ、絶対にこいつ忘れてた。
しかもまあまあでかいサイズの、お互いの服を入れてるやつ。
スリコでゲットして、中に無印の衣装ケースを2つぶち込んでたやつ。

うちは引越しの家財道具一式を、
会社規定の都合上船便で送ることになったため、
今回の乗り込み荷物(各々のバックパック+スーツケース2個ずつ)で、
2ヶ月〜3ヶ月耐えしのがねばならない。
こちらの衣装ケースを一つずつ購入し、
それぞれの夏前までの洋服と、スーツケースに入らなかった者たちを詰めて、
2つ重ねてスリコのバッグに入ってもらった。
ちなみに今この衣装ケースは、今着ていない洋服収納係として、
大いに活躍してくれている。

俗にいうシンデレラフィットとまではいかないけども、
スリコの彼も無印の彼女も、柔らか素材なので押し込めば入る。
あと、スリコの彼は多少の水濡れも跳ね返してくれる素材なのが高ポイント。
加えて保険で、以前義母が持ってきてくれた、ダイソーの荷物ぐるぐるラップでガードした。

こちらは、海外出張時に業務荷物を持ち込む時に、どうしても段ボールに入れる必要があって、せめてもの汚れと衝撃防止にと空港でラップぐるぐる巻きの刑(荷物配送カウンターとかにあるやつ)に処した経験から着想した。
おかげで、目立った傷やシミひとつ無く、アメリカにたどり着いてきてくれた。


…なのに。
めちゃくちゃ頑張ってぐるぐる巻きにしたのに。


お互いの、見慣れたスーツケースを回収しただけで満足してた。
夫から、私のメガネ忘れに感謝されるという変な事態に。
(夫は私のポンコツぶりを知っているので、最初またかいなって呆れてたけど)

皆さま、機内に荷物をお忘れになっても、
慌てず係の方へ連絡し、荷物が全部届いているか確認しましょう。
何度も海外に行っていたからと言って、慢心は禁物です。
何を預けたか、何も持ってきたか、スマホのリストとかに残して
まず確認してから、空港を離れることをオススメします。


そして数時間後、
仮住まいのお部屋についたら、ANAさんからメールが届いた。

ANA様、本当にありがとうございます

くぅっ…!!
丁寧すぎるっ…!!涙

海外での「今日中にメールします」が「今日中」とは限らないのを
私たち夫婦はよく知っている。
それなのに、「今日中」どころか、数時間後にお知らせしてくれた奇跡。
本当に、本当にありがとうございますANA様。
一生ついていきます、もとい、乗らせていただきます。

次の日、夫は仕事で私は用事がなかったので、
すぐさま返信して次の日一人でカウンターへ取りに行くことに。
カウンターのANAスタッフさんには、それはもう
頭を下げまくってお礼をいたしました。


渡米して24時間しか経っていないのに、
仮住まいに行くまでもめちゃくちゃ割愛しています。
(空港を離れてその足で銀行に向かい、口座開設しました)
(スーパーにも行ったな)
(仮住まい入るまでも大変やったな…遠い目)
気が向けば、またこちらも上げていこうと思います。

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