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LINE写真で文字おこしに挑戦!帳票管理もGlideでデジタル化!
1.ITを使って課題にチャレンジ!
1)困りごとを発見!
こんにちは!
普段はスーパーの物流部門に勤めている人です。ここ2ヶ月の間に初心者のおじさんながらもITを活用して小さな課題解決ツールの制作にチャレンジしています!
以前、物流現場の小さな課題を解決すべくみんなの困りごとをヒアリングしましたが、調査を進めていくと『マニフェスト』の管理運用がめんどくさいという声があったので、今回はマニフェストの課題にチャレンジします!
↓↓↓📖物流現場の困りごとをヒアリングした過去記事はコチラ↓↓↓
2)マニフェストとは
よーし、マニフェストの管理運用を解決するぞ!と早速制作に入りたいところですが、まずはマニフェストとは何?というところから確認しなければなりません。
マニフェストをとても簡単に言うと排出事業者(今回は物流センター)がゴミを捨てる際に一緒に回付する7枚綴りの伝票です。排出事業者、収集運搬業者、処理業者のそれぞれが記載する事項が決められており、排出事業者は最終的に4枚の伝票を管理、保管する必要があるそうです。
簡単に説明しすぎて間違いがあってはいけないので確認の際に参考にさせて頂いた記事を付けておきます。
↓↓マニフェストの概要をもう少し知りたい方はコチラ↓↓
3)作業現場での主な実施事項
こちらの現場で行っている主なマニフェスト伝票運用です。
1.マニフェスト伝票の発行
2.伝票の必要項目を社内管理台帳(エクセル)へ転記
3.各業者の伝票が返っているかを確認し社内管理台帳への入力
4.原本の管理、保管
2の社内管理台帳への転記と3の伝票が返却されたときの社内管理台帳への入力がめんどくさそうですね。しかしながら、きちんと管理、保管しないと罰則規定があるので、必ずしなければなりません。
2.制作結果
1)やりたいことのイメージ
なんとなくマニフェストのことが分かったところで、早速制作に入りたいと思います。やりたいことは以下の通りです。
![](https://assets.st-note.com/img/1667488959399-Xu6CRZJN7M.png?width=1200)
エクセル管理台帳への転記作業をLINEbotで伝票を撮影して文字おこしすることで、効率化できると考えました。また、スプレッドシートに文字おこししたデータのうち必要な部分のみを抽出して記載させることで、Glideで簡単に管理できると考えました。
Glideとはノーコードで簡単にアプリを作れるツールで、スプレッドシートをデータベースにできることが特徴です。スプレッドシートに記載された内容がそのままアプリにも反映されます。
↓↓↓📖以前、Glideで制作した店舗検索アプリはコチラ↓↓↓
2)文字おこし=OCRについて
画像から文字を抽出するためにはOCRという機能を使う必要があります。
このOCRとは光学的文字認識のことで、紙や画像ファイルに書かれている文字をデジタルデータに変換する技術のことです。
このOCRについては読み取りが難しいのではないかと考えていましたが、Google Cloud VisionというOCRが簡単にお試しができたので試してみました。すると、下の画像のように思いの外精度が高くこれは使えそうだ!ということで安易にOCRを使った文字おこしにチャレンジしました。
(Googleアカウント登録されている方は簡単にお試しできるのでぜひお試し下さい)
![](https://assets.st-note.com/img/1667526820365-zIYeMj8iFW.png?width=1200)
3)制作結果です
LINEbotで撮影して文字おこしをし、Glideに記載するまでの流れを動画にしていますのでご確認下さい。
文字おこしした情報がきちんとGlideに反映されています。この一連の流れはMakeというノーコードツールを用いて連携させています。撮影した画像をGoogleドライブに保存し、Google Cloud Visionで文字おこしをして、スプレッドシートに記載させるという流れです。
![](https://assets.st-note.com/img/1667639976523-DNr6tUgqCr.png?width=1200)
↓↓↓以前、LINEbotの制作とMakeにチャレンジした記事はコチラ↓↓↓
Glideについても管理がしやすいように、要望に合わせて伝票を廃棄物の種類別に分けたり、最終伝票が返却されたら自動でタグ付けされたりするような仕様としています。
![](https://assets.st-note.com/img/1667646197396-LvHuLtH4eU.png?width=1200)
3.だが、しかし・・・
1)問題点が発覚
一見LINE写真で文字おこしに成功したように見えたのですが、伝票を変えると必要な部分の抽出ができなくなっていました。今回の仕組みでは各ツールの連携をMakeというノーコードツールで実施していますが、読み取り精度自体は高くてもMakeの中での抽出方法に問題があったようです。
文字おこしされたデータは順番に並んでいるので、番号を選んで必要な情報を選んでいましたが、撮影条件によってこの番号が入れ替わってしまうので、欲しい情報が引き出せないという状態になっていました。
番号を変えれば引き出せますが、毎回変えていては意味がありません…
![](https://assets.st-note.com/img/1667495206655-bJzxI2qO1v.png?width=1200)
2)試行錯誤
この問題の対策として以下のような対策を試してみました。
🔎抽出方法を変えてみる
必要な情報を番号で抽出するのではなく、正規表現や関数を使って抽出してみる。
(結果)⇒うまく設定できればよさそうだが、私にはムズすぎる…
正規表現とは
いくつかの文字列を一つの形式で表現するための表現方法で、たくさんの文章の中から見つけたい文字列を検索することができる。
抽出は「. ^ $ * + ? | 」といった特殊文字(メタ文字)を使って表現する。
📸カメラや伝票をできるだけ固定して同じ条件で撮影してみる
カメラを台に置いて撮影したり、伝票を定規で合わせたり、照明の度合いを調整したりしてできるだけ同じ条件を作って撮影する。
(結果)⇒全く同じは難しい。考えが安易すぎ。(そういう人間です)
📑物理的に撮影する情報量を減らしてみる
まともに撮影すると700~800ぐらいの番号数があるが、必要な部分のみを撮影する。(必要な部分以外は隠す)
(結果)⇒情報量は減らせたが、どこかしらでやっぱりズレる。
このような方法をいろいろなパターンで試してみましたが結果としてはうまくいきませんでした。
3)OCRスキャナ―制作
そんななか、いろいろ試していた私を見かねてか、ある同僚の一人が「世の中にはOCRスキャナーが結構あるみたいだよ」と教えてくれました。教えてもらったOCRスキャナーというものを調べてみると確かにいろんな種類の機器がありました。
![](https://assets.st-note.com/img/1667542834711-9Kj1YnwBaW.png?width=1200)
私はこんな商品があるぐらいだからOCRの画像読み込みはどこでも課題なんだと思いながら、これぐらいなら面白そうだからやってみよう!と思いました。翌日100円均一でアイテムを揃えた私は、現地に転がっていた棚と合わせてOCRスキャナー「写スンです!」を誕生させました。
![](https://assets.st-note.com/img/1667546814950-KL0T5w2cRv.png?width=1200)
4)写スンです!で文字おこし
それでは早速写スンです!を使って文字おこしに挑戦しましょう!使い方は下の説明通りです。
![](https://assets.st-note.com/img/1667548293950-PiVaA1BgBp.png?width=1200)
しかしながら結果として、全体的に精度は上がりましたが大成功!といった結果ではありませんでした。前半部分の番号のズレはほとんどありませんでしたが、後半部分にかけてはどうしてもズレが生じてしまいます。
文字自体の識字率はほぼ100%に近いので、多少の修正入力をすれば使えないことはないのですが、それでは手間がかかってしまいます。まだまあだ改良が必要です。
![](https://assets.st-note.com/img/1667548876950-zvKfY3i0jq.png?width=1200)
5)プロトタイプとして
写スンです!をもってしてもOCRスキャナーとしてはまだまだですが、無料のITツールと100円均一のアイテムを使って、ひいき目かもしれませんが立派なプロトタイプ(試作品)ができたのではないか考えています。
通常OCRを導入しようと思うと数十万円~数百万円のコストがかかると思いますが、プロトタイプなら440円(税込)で制作することができます。また、制作期間も試行錯誤期間を含めて約2週間とすぐにお試しできるので、小さなトライ&エラーを繰り返すことができます。
現時点で完ぺきなものはできていませんが、今後もOCRの精度向上の取り組みを継続します。また、その他の課題に対してもプロトタイプなど用いながらトライ&エラーを繰り返して改善を続けていきます!
![](https://assets.st-note.com/img/1667659624951-3qbf34d7zd.png?width=1200)
4.最後に
直近約2か月の間に、OVER40の初心者ながらもさまざまなITツールを使って小さな課題を解決するプロトタイプを制作してきました。
短期間でいくつかのプロトタイプを制作したので、肉体的にはきつい部分もありましたし、すんなりとうまくいくことの方が少なかったですが、やめたいと思ったことは一度もなくとても楽しく有意義な時間が過ごせました。(プロトタイパーズ・ハイと勝手に名付けます)
この2か月間でITツール(特にノーコードツール)の技術や、自ら学習して進んでいく力など得るものが多かったですが、年齢も所属も違う仲間と協力しながら取り組むことができた経験が一番の財産だと感じています。
これからもプロトタイプの制作などを継続して、周囲のデジタル化、DX化を広げていくことで、デジタル、DXの人の輪を広げることが出来たらいいなと思います。
最後になりますが、今回の取り組みに関わって頂いたすべてのみなさまに感謝します。ありがとうございました!
それぞれの場所で頑張って、またいつかお会いしましょう!
![](https://assets.st-note.com/img/1667657405292-x2Fx1mhr1c.png?width=1200)
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