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#37 And So, Let’s Act …(10)

10. 最後に、これらの行動方針の中でおそらく最も重要なことは、この国の政治的天秤に、できる限り速く、できる限り遠くまで私たちの体重をかけることです。なぜなら、最終的に、そしてやがて、政治的行動によって、米国の共産主義への漸進的降伏を覆すことができなければ、軍事的蜂起による逆転という究極の選択肢は、想像するのも恐ろしいものだからです。

さて、知的な愛国心のあるアメリカ人なら、すぐにでも決心した方がいいことが1つあります。それは、選挙に勝つための、選挙区レベルでの徹底的で骨の折れる組織と活動は、共和党には難しいし、できないだろうということです。バリー・ゴールドウォーターが自分の選挙運動のために個人的に指導し、管理することで、一つの州で行うことは可能です。カリフォルニアでは、ビル・ノウランドが上院の少数党指導者としての「近代共和党」の職務と切り離し、自分が直面していることを理解していれば、できたかもしれません。しかし、それは現在の共和党では全国的にはできないし、現在の粉々になった共和党から当分の間その力が出てくることはないでしょう。そして、大統領候補のリーダーシップ、意欲、忠誠心を鼓舞する資質によっても達成できません。単に大会から選挙までの時間がないからです。

ご理解いただきたいのは、次の大統領選も含めて、共和党が選挙に勝てないということではありません。しかし、特に共和党がアメリカ主義的な原則を全国的に表明する場合、民主党がウォルター・ルーサーの政治教育委員会のように、ストレートな政治組織の外部の力から強力な援助と支援を受けない限り、勝つことはできない、ということを意味しているのです。

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Walter Reuther(ウォルター・ルーサー) 

私の考えでは、民主党は、その内部分裂の辛さにもかかわらず、共和党よりもはるかに規律正しく統一された選挙運動のための組織を維持していますが、そのような全国的な目標に正確に向けられた地区活動を実施することはできないでしょう。選挙区の指導者やその上司が考えるには、あまりにも多くの地元の候補者と地元の問題があります。そして、民主党が選挙に勝っているのは、彼が多くの候補者を選び、彼の途方もない組織力と資源の受益者だからです。

私たちは今、非政治的な組織によってのみ、確実な政治的勝利を達成できる段階にいます。手段でしかない目先の政治目標よりも確実で、より積極的で、より永続的な目的を持つ組織によって、旧来の政党組織では不可能なバックボーンと結束力と強さと明確な方向性を持つ組織によって、です。ウォルター・ルーサーの支配が強まっているAFL-CIO(アメリカ労働総同盟・産業別組合会議)が、上に述べたような意味で、組織から団体に変わりつつあることは、注目すべきことであり、きわめて重要なことです。

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AFL-CIO


みなさん、われわれはこの分野に独自の組織をもって進出していかなければならないでしょう。しかも、この目的に適用できる力を、できるだけ早く、ルーサーの前に進めなければならない。先の選挙でルーサーが何百万ドルを費やしたか、何万人の管区労働者を投入できたか、誰も知りませんし、知るすべもありません。しかし、100万人の労働者と、その労働者の献身に見合うだけの資源があれば、それ以降の選挙に、より多くの労働力を投入することができるのです。その時点でルーサーが動員できる以上の人員と資源を投入して、その後の選挙に臨むことができるのです。

非現実的?(Fantastic?)もちろん、非現実的です。しかし、私が言っていることはいわばすべて非現実的です。私たちは、非現実的な時代と非現実的な状況に生きているのです。十分に非現実的な対策や努力に代わるものは、私たちの子供たちが非現実的な苦しみを味わう運命であり、数世紀にわたって無数の犠牲と計り知れない労力と無限の崇高な夢を築いてきた全人間的文明と同様に非現実的に失われてしまうことになります。私たちは、非現実的なことが現実的であるような状況に置かれているのです。私は、その逆説を理解するのに十分な知性と想像力を持った人間だけをこのグループに迎え入れるように注意しました。そして明日の朝は、今日の午後の仮説とこれらの提案の現実性を、少なくとも、我々に対して配列された悪の勢力のほとんど信じられないような現在の力と同じくらい信じられるものにしたいと思います。
(訳注1:Fantasticという言葉を繰返し使っている。ここでこの言葉は非現実的、空想的な、嘘のような、幻のような、という意味で使われており、素晴らしい、という肯定的な意味よりも、嘘みたいな、フィクションのような、というべき深刻な状況をFantasticという両義性のある言葉で演説を締めくくっているように思われる。ここでは素晴らしい、という日本語を使うと意味が通りにくいと感じて訳したが、正しいのかどうか。今風にいえば「ヤバイ」とでも訳すべきか。)

このような深刻な考えから少し解放され、良い夕食をとり、良い睡眠をとることができますように。

ーー第四章 終わりーー

(訳注2:AFl-CIOという耳慣れない言葉がこの説のキーワードのように思われる。これは日本で言えば「連合」、すなわち大規模な全米労働組合のことをさすようである。今もこの組織は実在する。ウォルター・ルーサーなる人物の影響化で、世論への工作を行い、これはジョンバーチ協会にとっては敵、すなわち共産主義者の隠れ蓑であることが示唆されている。ところで今日、下記の記事のように

この団体がバイデンを大統領候補に推している記事を見ると、彼らの立場が今日も変わらない事が浮かび上がってくる。)

(訳注3:ここでは、情報戦と組織力に長けた全米労働組合に対抗して、大きな力を揃えなければならない、とウェルチは檄を飛ばします。
日本にはGHQが例えば日本教職員労働組合という組織を作り、日本の教育い左翼教育を持ち込んだ、という事実が有名ですが、アメリカでも、組合を隠れ蓑にして共産主義を蔓延させようという工作が行われていたことがわかります。
すなわち、グローバリストは日米を問わず、この時代から十分な勢力を持って、日米を共産主義化する工作を行っていたというわけです。
僕たちはアメリカの工作の被害者、と思ってきましたが、日米戦争も、そもそもグローバリストの仕掛けであり、戦後のアメリカ政治も、グローバリストの草刈場であったというわけです。
ここでは、マッカーシズムによる「赤狩り」も、無力とも言えるエネルギーと巧妙さを「彼ら」が持っていたと言うことになりますね。
現在はこの「彼ら」による最終戦争の時代なのでしょう。。ここで「トランプ」が私たちの味方と受け取るのは楽天的に過ぎるかも知れませんが、鍵になる人物であることには違いないと思われます。なぜなら、全米労働組合が全面的にアンチトランプの論調を持っているからです。アメリカの労働環境を改善したトランプが彼らの標的になっていると言うことは、素直に考えると、奇妙なことです。)

(訳注4:この章にも、多くの原脚注がついていますが、正式な翻訳が出るのを期待して、このnoteでは省略します。原文は下記にありますので、ご参照下さい。)。

https://archive.org/stream/WelchRobertBlueBook/Welch%2C%20Robert%20-%20Blue%20Book_djvu.txt


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