哀しみに触れたい
きみの寂しさに触れたいと
ひたすら言葉を連ねた
それらは虚しく弾かれて
灰色の塵となり
降り積もるだけだった
きみの哀しみに触れたいと
懸命に語っては
もどかしく沈黙した
きみはその存在すら覆い隠し
僕をかわし続けた
きみの深奥にある
青く透きとおる硬いもの
それを晒すことは
僕に心を許すこと、だったのか
ならば、きみは賢明だった
きみを受け止めきれずに
戸惑い続けるに違いない僕のことを
あの時のきみは、すでに
見通していたのだから
撮影地 愛知県豊橋市 二川伏見稲荷
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