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目標(古典語で日記を書く・第三者が見てもわからない自分だけの秘密の記録をつくる)方法(単語を覚える→簡単な例文を暗誦する→練習問題をこなす・並行して文を創作する) 古文作文 その5 (助動詞篇⑤)今回おぼえる例文㉘泥棒に金 取ら る・ ほめ らる・ 大学に行か れ ず・故郷を思ひやら る㉙子を 大学に行か す   大学を受け さす㉚姫 大学に行か せ たまふ㉛合格して親を喜ば しむ


「る・らる」「す・さす」 「四段・ナ変・ラ変」活用の動詞には「る・す」が接続し、それ以外の活用の動詞には「らる・さす」が接続する。     
覚え方 ☆四 ナ ラ → す・る (オナラする)
「る」は「生る(ある)・ル語尾の自動詞」の語尾から派生したと言われる・「語幹がアの音」であるため、未然形がア段である四段活用、ナ行変格活用、ラ行変格活用にはそのまま「る」を付ける。未然形がア段ではない上一段活用・上二段活用(共に未然形がイ段)、下一段活用・下二段活用・サ行変格活用(未然形がエ段)、カ行変格活用(未然形がオ段)には、ラ行のア段の音である「ら」をつけて「らる」を接続させる。

㉘泥棒に 金を 取られる

 I had my money stolen.          have   被害物   過去分詞
(間違い→ I was stolen my wallet. 私が盗まれた)
「る・らる」の基本的な意味が自発か受身かで論議があります。面白い話ですから少し紹介します。農耕民族である日本人は自然の成り行きから発想するのが自然であり「自発」だ。いや自然の力には逆らいがたく従順にならざるを得ないから「受身」だとする論です。
参考(取られず・取られたり・取らる・取らるる時・取らるれども・取られよ)

先生に ほめられる

be praised by the teacher
参考(ほめられず・ほめられたり・ほめらる・ほめらるる時・ほめられども・ほめられよ)

大学に 行くことが出来ない

   can not go to college  否定表現とともに使われることが多い。

故郷を 自然と思い出す

reminds me of my hometown 自発の意味は「自然と~れる」 「心情語+る(らる)」「思ふ・思ひ出づ・泣く」など

㉙子を 大学に 行かせる。

   let  a child  go to college       send a child to college
助動詞「す・使役」はス語尾の他動詞(為す・寄す・流す・渡す・荒らす・明かす・逢はす・飛ばす等)から出来たとされる。
 「四段・ナ変・ラ変」活用の動詞には「す」が接続し、それ以外の活用の動詞には「さす」が接続する。
参考(行かせず・行かせたり・行かす・行かする時・行かすれども・行かせよ)

大学を 受け させる

let him take an entrance examination
参考(受けさせず・受けさせたり・受けさす・受けさする時・受けさすれども・受けさせよ)

㉚姫 大学に 行きなさる。


身分の高い人は、自分では物事をしないで、使用人を使って何かをさせることが多いので、使役を表わす表現「す」「さす」が、その身分の高い人の動作を表わすようになり、尊敬の意味でも使われるようになったと言われる。「なさる」という意味の「たまふ」は助動詞ではなく補助動詞と言われるもの。「走っている」の「いる」と同じ用法。

㉛合格して親を 喜ばせる。


使役助動詞「しむ」は、平安時代以後、漢文訓読に吸収されて、古文表現には希(まれ)にしか出てこない。三大和歌集においても「す・さす」は、他の助動詞に比べて用例数が極めて少ないと言われる。「しむ」は未然形接続。

参考(よろこばしめば・よろこばしめたり・よろこばしむ・よろこばしむる時・よろこばしむれども・よろこばしめよ)

今回おぼえる例文
㉘泥棒に 金 取ら る ほめ らる 大学に 行か れ ず 故郷を 思ひやら る
㉙子を 大学に 行か す   大学を 受け さす
㉚姫 大学に 行か せたまふ
㉛合格して親を 喜ば しむ

助動詞①から㉛を見直してください。覚える前に理解をしてください。理解をして作文等で使っていけば自然と身につくと思います。

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