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食生活を見直してみた 8

断食説明会後4日め、水曜日、本断食の日。
この日は私も会社が休みだったこともあり、夫の断食に付き合うことにした。夫の断食期間中に、酒池肉林という選択肢もあったのに、それどころか私も断食することになるとは!

本断食をやる前に、私自身も気持ち程度節制してみて思ったことは、私は夫と違って、存外にお腹が減らない、ということだった。
確かに私は夫と違って、昼食は普通に食べている。でも朝食はいくらか減らしているし、夕食は重ね煮とおかゆしか食べていない。にもかかわらず、全然お腹が減らないのだ。これは一体どういうことなのだろうか??
普段が食べすぎだということなのか? はたまた消化力が弱すぎるということなのだろうか? 普段からこれくらいの量で十分だということなのだろうか? 食べ物を減らしても、私自身はあまりにも平気すぎて、お腹が減ってフラフラになっている夫がかわいそうに思えてくる。

おまけに、私はいつもそうなのだが、いざ節制するとなったら、全然揺らがないのだ(もともと意志は強いタイプだ)。コーヒーは大好きなのに、なしで平気だし、ケーキ売り場に行っても、一切買いたいとは思わない。念のため言っておくと、普段は逆に、なんの意識もせず、ケーキやデザートを、まるで自然の営みであるかのようにどんどん買う。しかし節制中となれば、なしで全然構わないのだ。

節制してみると、普段、いかに食べ物に操られているかがわかる。なにせ当たり前にほぼ毎日、お菓子を買って食べるのだから。
食欲というのは基本的な欲求なので、操るのが簡単なのだ。資本主義社会は、経済を回さなくてはならない。CMを流して、グルメ番組をたくさん作って、欲望を刺激し続けなくてはならないのだ。そしてそれは、本能を刺激する行為なので、比較的簡単だ。
言い方は不適切かもしれないが、本来、生きるためにはお菓子は必要ない。お菓子を食べると幸せを感じるだとか、リラックスするだとか、疲れが癒されるだとか、いろいろメリットはある。でも必要かどうかという観点で考えると、あくまで嗜好品であって必需品ではない。
食べ物について考えなくていい人生というのは、楽しみも少ない代わりに楽だ。例えば毎日重ね煮とおかゆしか食べないと決めていれば、メニューを考えるエネルギーが省けるし、買い物だって簡単だ。でもみんながみんな、そういう生活をし出すと、経済は回らない。
だからCMを作ってグルメ番組を作って、欲望を刺激して経済を回す。食事をほんの少し控えてみただけなのに、そんなことを考えた。

本断食。夫は一日塩と酵素ドリンクで乗り切る。私は夫のドリンクを奪うわけにいかないので、ノンカフェインのお茶やジュースで乗り切ることにしようと思う。私の場合、胃腸の休憩が目的なので、液体は取って構わないのだ。
〈9へ続く〉

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