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性格が正反対のホストブラザー

長男(34)次男(16)
2人のホストブラザーは性格が正反対で、
長男は繊細、優しい
次男はナルシスト、頑固 優しくないことはないけど
やさしさ以前の問題に自分が大好きすぎるが強すぎて
優しかったっけ?ってなってしまった。

長男は働いていたのと、地下に住んでいたので
あまり顔を合わせることはなく、途中で彼女さんと
アパートを借り家を出た。

家にいたころはダッド(ホストファザー)とよくケンカしていた
印象しかない。(私は怒鳴り声がすごく苦手なんだと気づいた。)

あと次男から後日聞いた話だけど、見た目で若く見られるのが
嫌らしく、私は誉め言葉として「若く見えるね」と言った時の
表情に違和感を覚えたので腑に落ちた。
地雷だったんだ。静かに傷つく人なんだなと、関わる際には
気を付けなければと思った人だった。

長男、次男とも日本に滞在した経験がある。
長男が引っ越しをした後の地下部屋を片付けるのを少し手伝った時に
日本のホッチキスの芯の箱が出てきたときには驚いた。
なぜか知らないけど私は欲しくなってそれをもらった。

数年の時間を経て私とまた日本に帰ることになったホッチキスの芯
に勝手にストーリを作ってしんみりしていた。


繊細、優しい、兄弟に(特に妹に)好かれている長男。
最初の週末はエビフライとチーズをのせたパスタを
作ってくれて感動した。おいしかった。
ニューヨークの大きな美術館にもつれて行ってもらった。
初めてのニューヨークはあまり情報を入れていなかったため
タイムズスクエアくらいしかわからなくて、
でもそのおかげでフィルターなしに感じることができたと思う
レンガの建物、地下鉄の階段で眠るホームレス、足場がたくさんあり意外と
歩道が狭いこと、パンからすべて自分チョイスのサンドイッチ屋さん、
ブリトニースピアーズのアルバム”サーカス”ライブツアーの看板。
トイザらス。セントラルパーク、観光客用の露店、ホットドッグの店。
地面が黒かったこと、黄色いタクシー、世界で有名な、テレビでよく見る景色に対して「こんな感じなんだ」と思ったのが第一印象だった。

長男に羊の形をした顔だけぷーさんのストラップを買ってもらった。
美術館は広くて、大きくて家族に見せてあげたくて写真をたくさん撮った。

兄妹たちに持った印象は勉強が好きなこと。
当たり前なのかいろんなことをたくさん知っていて、本を読んでいるイメージだった。

次男は長男とは正反対。
最初こそ親切でもちろん言語の面でもサポートをたくさんしてもらったけど、家や出かけ先で鏡をつけては自分の顔をチェックし、
母の料理にいちゃもんをつけ、肉とチーズしか挟まないサンドイッチを
夕食前に食べ、プロテイン!ママ、プロテイン!という。
話を聞くふりをして自分の意見は曲げないし、なんだかめんどくさいに
印象は変わっていった。

あまりにもママが作った料理にいちゃもんをつけるため、
生意気だし、私は居候の身ではあるけれども、
日本に滞在した経験があるなら、ホームステイ先では残したり、文句を言わなかったはず。自分の母も同じように作ってくれたことに感謝するべきだと
言ったことがある。(なにもかわらなかったけど)

うん、うんと頷く。次男に「あ、絶対変わらないなこれ」
と思いここら辺から苦手だった。

でも彼から学んだことは人の話を自分なりに興味を見出し
聞くこと、知ろうとすることだった。
小さいころからいろんな人に話しかけ、
あるスーパーで喫煙者に泣きながら注意をしたことも
あったそう。

そして常に人に会おうとすること。
次男の友達(大人っぽかった)たちとの遊びの日に
連れて行ってもらったけど、話せない私は本当に居心地が悪くて
話さなければ静かだねと言われてどんどん心が閉じていくのが分かった。
学校もうまくいかず、ふさぎ込み、12月のニューヨークのタイムズスクエア前のアイススケートにいかないかと誘われて、行きたくないと言った私に
「そこでいつまでも閉じこもってたらいいさ!」とグサッと刺さる一言を
言われた。
(これ本当に今でも後悔。引きこもりみたいになってしまった)

(それでも私はこれ以上自分がみじめな思いをしたくなかった。プライドばかり高くて、もしかしたら本当に閉じこもったままになるかもと思いながらパソコンでアニメをみていた。)

(自分でもこもることは良くないと十分わかっていた、留学団体に言われたことをたくさん破ってしまっていた。典型的なバッドケース。いい失敗例だ。)

(私の留学は失敗に終わった。勉強もできないし、友だちもいない。
人に誇れるものなんて何もない。)

(でも自分が一緒にいる人くらい自分で決めたい)


こんなに沈んでしまった。さすがにママにも心配されたけど
必要な引きこもりだった。


こんなこともあったけど特別仲が悪くなることはなかった。

次男は日本にまた留学に行くことが決まった。
出発数日前になぜかべったりくっつくようになってきた。
出発日当日、「どんな人がタイプなの?」と聞かれた

めんどくさくて、アニメのキャラクターかなって
流した。

数か月後の私の帰国もあることからかだと思うけど
次男の作り上げられたラブストーリーに加わる気は
本当になかったので、(絶対ありえない)

なんで数日べたべたしただけで成功すると思うんだ
しかも一方的に。

私が帰国した後次男のホストマザー(東京在住日本人)
から電話が入り、「なんで彼のホストファミリーをしなかったの?!」
となぜか説教までされて大迷惑をこうむったのだけど、

まあでもお世話になったのは事実なので、
感謝はしています。


人との距離感って大事。
距離の詰め方、親密度は片方が決めつけては
いけないなと学びました。









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