言えないことで内面と外面に一貫性が損なわれると心理的にしんどくなる
私は性自認がノンバイナリーで性愛の対象は女性で男性のパートナーがいます(性自認と性愛の対象を明確に自覚したのは最近で、パートナーとの関係構築はそれ以前の話になるため、結果的にこのような形になっています)。しかし、性自認と性愛の対象については公表してはいません(パートナーにはカミングアウトしましたが)。
そうすると、日々の会話とか、ちょっとしたことで言えないことがでてくるんですよね。言えなくても「言いたくない」というと、それ自体が何かのメッセージになってしまうので、話を合わせたり、微妙な言い回しをしたり、もやもやしたコミュニケーションになることが結構あります。
心理学で、チャルディーニという方の人の行動に影響を及ぼす6つの要因というのがあります。その一つが「一貫性」で、人は言ったことと行動に一貫性を保とうとします。ところが、心の内面に言えないことがあると、内面と言っていることと行動がちぐはぐになりがちで、そこに強いストレスを感じてしまいます。
さらに、性的マイノリティに対する発言には非常にネガティブなものや攻撃的なものもあり、それを目にしてしまうと、カミングアウトしていなくてもかなり精神的にしんどい状況になっていきます。
新宿二丁目とか、アプリとか、バーとか、マイノリティが集まれる場もあるにはあると思うのですが、そういうところに行きづらい人も多分それなりにいるんじゃないかなと思います(私自身もそうです)。そうだとすると、そこそこ多くの人が精神的に追い詰められた状況で孤独な状況に陥っているのではないかと思ったりもします。
早くそういう多様性があることが認知され、受け入れられて、公表することに不安を感じることがない社会になるといいなと思います。しんどいことはできるだけ軽減できる社会になるといいね。
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