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デフレ世の慣れを急襲 ド・インフレ たった一本の茶も買い渋る

 いつだったか最近、自販機で飲み物を買おうとして、いつの間にか随分と値段が高くなっていることに驚いた。思わずボタンを押す手が一寸止まった。
 して、タイトル五七の元ネタはご存じ《泰平の眠りをさます上喜撰たった四盃で夜も寝られず》という狂歌でございます。
 この歌のことは元から知っていたが、歌の種類として『狂歌』……そんな分野もあったんか(汗)。短歌との区別はどうなっているのだろう。俳句と川柳の区別もつかんのに、あたしゃ、かなわんよ。
この元ネタの歌は、誰の作かしらんと、調べてみたら間部詮勝という老中を務めた大名という説があるという。あたしゃ、名も知れぬ庶民かと思っていた(更に汗)。
 「太平の眠り」なんて、如何にも日本中、みんな、のんべんだらりとしてました~的な言葉を老中なんて当時の政権の中枢にあった武士が詠むとは、思い至らんがな。たった四隻の蒸気船に、右往左往、七転八倒してるお上を下から眺めて揶揄ってるイメージが勝手にあった。
 だが、老中をやった人が作者説ってのは、これはこれで考えてみればなるほどである。その四隻の取り扱いに悩み、夜も眠れんかったんだろう。リアリティがある。そうすると、この洒落たオヤジの駄洒落みたいな元ネタ歌が妙にシリアスに思えてくる。いやはや。

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