梅しお

五七調タイトルでエッセイもどきの駄文や小説を書いている。 俳句と川柳と駄洒落の区別がつ…

梅しお

五七調タイトルでエッセイもどきの駄文や小説を書いている。 俳句と川柳と駄洒落の区別がつかない人。 割と行き当たりばったりな人。

マガジン

  • しりとり俳句

    月一ぐらいの頻度で「しりとり俳句」作ってます。――(自分的に)ちょっと楽しい。

  • アラウンド@311

    五七調キャッチタイトルをつけた3.11にちなんだ短編小説集です。

  • 縁切り百景【短編集】

    縁切り神社にまつわる読切り短編です。 後味は悪くなく締めることを心がけています。

  • 短編小説(その他)

    シリーズ外の短編小説をまとめてます。

  • 2023夏ドラマ『VIVANT』感想

    2023夏に突如はまってしまったドラマ『VIVANT』関係の五七調タイトル記事をまとめました。俳句っぽいの、短歌っぽいのから、ただの駄洒落、おっさんギャグまで、いろいろです。

最近の記事

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「梅塩いい塩梅」言ってみただけ

 自己紹介もどき記事です。 《none活動名》   梅しお 《人物》   ・五七のリズムが好き。   ・俳句と駄洒落の区別がどうしてもつかない人   ・どっぷり昭和世代 《やってること》  ・五七調タイトルで、分類不能な駄記事を書いている。  ・時々、小説みたいなものも書く。 《マガジン》  ・しりとり俳句  ・【小説】少女デブゴンへの路 ←思うところあって、下げました。  ・アラウンド@311  ・縁切り百景【短編集】  ・短編小説(その他)  ・2023夏ドラマ『

    • 照る陽除け日傘差すひと 人避けず/照る陽から避ける日傘を人が避け

       前回は〈てる〉で終わったので、〈照る〉から始まりです。  意味はほぼ同じな2パターンをあげてみました。  どっちも俳句というより川柳っぽい気がするが、相変わらず区別がつかないのをいいことに、俳句と言い張っておく。  梅雨が明けて、道行く人の日傘率が高まってきました。  ジリジリと照りつける日差しは悩ましい。が、それを避けるための日傘の増殖も悩ましい。  雨の日の雨傘は、狭い道ですれ違うとき、お互い様と傘を傾けて合う人が多いが、日傘となると他人に配慮してくれる人は少ない。

      • 疎開したカラスも帰還コロナ明け

         コロナ戒厳令が敷かれ、都会から地方へ人間の疎開が始まってからしばらくして、ゴミを漁るカラスが減った。都会のゴミ管理が厳しくなって、カラスの餌場が山に戻ったという話を目にした。その疎開カラスが最近、人と同じく都会に戻ってきたのか、コロナ下よりも増えた気がする。  そう言えば、この地域のゴミ収集の人が合理的!って考えたなのか、満杯になった収集車が一端、ゴミを捨てに行っている間に、あちこちのゴミネットを外し、ゴミボックスからゴミを出し、ゴミ袋を野ざらしにしていた時期があったが、あ

        • 梅雨眠とばかりに明けぬ寝ぼけ空

           眠い。24時間、戦えないけど眠れます。(←昭和ネタ)  降るんだか晴れるんだか、はっきりしないボケた空のせいなんでしょうか。この起きてるんだか寝てるんだか、はっきりしない意識は。  暁を覚えない春眠には、のんべんだらりとした心地よさがあるものの、じっとり鬱々とした梅雨眠には、心地よさははない。でろ~んと溶けてるんだか溶けてないんだか、べっとりと床にへばりつくようにして、ただただ眠気に負けて伏している。  この尋常ではない眠気が梅雨特有の重苦しい気圧やら湿度やらのせいなのは、

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          4本
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          1本
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        記事

          老婆乗る 椅子押す老爺 梅雨の間に

           今日は久々に梅雨空です。梅雨に入ったかと思ったら晴れた酷暑が続き、長すぎて暑すぎる梅雨の休みに「もう、梅雨終わったん?」と訝しく思っていたところに、ガツンと、というかジメッと梅雨カムバック。でも、今年の梅雨時は、妙に風が強いのよね。しかも台風級。そのせいか、梅雨というより秋雨っぽい感じがしてしまう。もう、気候について行けんっす。  その長すぎる梅雨休みのある日、痩せて小柄なご高齢のご婦人の乗った車椅子を、これまた痩せて小柄な、背の随分と丸まったご高齢の紳士が押しているのを

          老婆乗る 椅子押す老爺 梅雨の間に

          もやしさえ信用できない物価高

          引用記事というか、パクリ先(すんません……)はこちら  昨年、この記事を目にして「上手い!」と大爆笑したのですが、今日、いきなりモヤシの値が上がってまして、ひゃ~となりました。  ¥29 → ¥35  たったの6円ですけど、ごっつう上がった感がする。モヤシを10回買ったら以前より増える出費が60円。10円足したらモヤシを2袋買える。貧乏人にはデカイ。  来年には、もっと上がってるかもしれない。いや、今年中にもう一上がり、二上がりするかもしれない。 もし、¥50になったら……

          もやしさえ信用できない物価高

          フレーム(後半)

           次の停車駅は、病院前だとバスのアナウンスが告げた。あたしは、眼鏡フレームをバックに仕舞い、降車ボタンを押す。  病院に着いたら、まずはトイレで、化粧直しというほどではないけれど顔をチェックしなくちゃ。今日のあたしの顔面は、色つきのUVクリームにパウダーを叩いて、色つきのリップクリームを塗っただけの、ナチュラルメイクにすら及ばない、ほぼすっぴんに近い状態だけれど、うっかり涙の後があったら嫌だから。 (プライドっていうか、何て言うんだっけ? 義侠心じゃなくて……そうだ、キョウジ

          フレーム(後半)

          フレーム(前半)

          〈あらすじ〉  売れっ子キャバ嬢のあたしは、ある日、公園で店のダサい黒縁眼鏡の冴えないボーイの望と目の悪い中学生の妹の希に偶然出会う。成り行きで望の会社の先輩を演じることになったあたしは、目の悪い分、鼻の利く希から公園で季節ごとに花の香りを教えて貰うようになる。それは、殺伐としたキャバクラ界で、不労所得生活を夢見て割り切って黙々と働く日々の、ささやかだが大切な癒やしになっていった。希を通して、映画好きで妹思いの望とも親しくなったあたしは、いつしか、兄妹との楽しい日々が細々と

          フレーム(前半)

          香取准教授のオカン前世〈第2話〉

          第2話 オカン、グローバル対応を決意する!  人の噂は75日。香取の新たな噂は、その10分の一、7.5日で収束した。彼を悩ませたゲイ疑惑は、一週間を過ぎ、8日目にはまったく聞かれなくなったのである。早い。  なぜかというと、大学の某理事(59)が2度目の離婚をし、なんとこの大江戸大学の在学生(22)と再婚したからである。  ぼんやりした「そうじゃないか」な噂より、リアルな事実に基づいて派生した噂の方が信憑性も増す。真実かどうかは別にして。香取の「××じゃないか」疑惑なんて、

          香取准教授のオカン前世〈第2話〉

          香取准教授のオカン前世〈第3話〉

            第3話 オネエではない、オカンだ!  香取は、木下の勤める出版社の玄関口で彼を待っていた。  香取は、ここ出版社発行のビジネス誌に『ビジネスマンのための中国経済法規入門』というコラムを執筆している。コラムは好評で、今後、昨今の日中情勢を加味して初級編、中級編……と継続して執筆して欲しいと依頼された。今日は、その打ち合わせに訪れたのだ。  ふと、受付脇に並べられた刊行雑誌の中にあるウェディングドレス姿の女性が微笑む表紙に目がとまった。  香取は、先日、前世三女ナミ――ア

          香取准教授のオカン前世〈第3話〉

          香取準教授のオカン前世〈第1話〉

          【あらすじ】(※第3話まで)  気鋭の若手法学者、香取准教授は、幼い頃より繰り返し見る夢があった。 ある日、売れないアイドルグループのライブを見かけたのをきっかけに、それが前世の記憶だと判明する。  香取の前世は、7人の子供の母親だったのである。  次々と知れる前世子どもたち。並のアイドル、アリサは双子の片割れ三女ナミ。ダンディな学長の高島は、泣き虫三男坊の三郎。北欧出身力士の穂王山は、双子のもう一方の次女フミ。  「きっと、他にも転生した子がいるに違いない」香取は、前世の

          香取準教授のオカン前世〈第1話〉

          夏神輿 女子供と爺牽く

           今日、外が何やら賑やかと思ったら、お神輿が目前の通りを練り歩いて行きました。夏の厄払いのお祭りなんでしょうか。  この辺りに住んでから初めてです。コロナ明けで祭り復活という話をそこここで聞きますが、コロナ前も含めて今までなかったから、唐突感が凄い。ということは、コロナは関係なし? もしかしたら、前から祭りはあったけれど、神輿のルートが変わったのでしょうか。よくわかりません。  窓からお神輿行列を眺めていて、やっぱり爺さん率の高さに高齢化社会を感じました。爺さん率が高いという

          夏神輿 女子供と爺牽く

          カツオ似のてるてる坊主笑ってる

           前回は最後の語が「かつお」なので、今回は「つお」から始めるべきですが、お後が苦しくて……「かつお」から始めました。大目に見てね。  季語は、てるてる坊主。てるてる坊主を梅雨期の季語とこじつけました。リアル季節は、まだ梅雨って感じじゃないけれど、沖縄は梅雨入りしたので、いいってことにする。(そんなご都合ばかりで恐縮です……)  冒頭の「カツオ」は、昭和レジェンド漫画『サザエさん』の主人公サザエさんの弟、坊主頭のカツオのことです。 カツオもてるてる坊主も、坊主頭。サザエさんの

          カツオ似のてるてる坊主笑ってる

          無傷なる蝶なぞおらぬ生きてゆけ

           新暦では初夏でも、旧暦なら、まだ4月なので、春の季語〈蝶〉もOK! と、ゴリっと押し通しております。 「自然の中で生きている虫は、きれいな蝶であっても、みな、羽に傷があったり、左右の大きさが違っていたり、足が欠けていたり、無傷のものは一つもない」  もう何十年も前であるが、新聞にあった注目の人物紹介欄の記事に書かれていた。随分、昔なので、うろおぼえなのだが、大筋はこんなだったと思う。当時小学5年生だったか6年生だったかの女の子が、昆虫標本の何かの賞を獲った。その少女が言っ

          無傷なる蝶なぞおらぬ生きてゆけ

          彼の地よりやって来たるは初鰹

           前回は「かの」で終わったので、「かの」から始まってます。  鰹は、春に黒潮に乗って北上してくるんですって。人間様がそれを捕って、晩春から初夏の今頃の季節に初鰹として愛でて食う。  wikiセンセイによると、鰹は、カジキから身を守るために、クジラやジンベイザメの周辺に群がるそうです。「虎の威を借る狐」ならぬ「クジラ(サメ)の威を借る鰹」じゃございませんか。  ただし、鰹が集めた鰯をクジラが頂くこともあるそうで、持ちつ持たれつ、win-winの関係ってことですかね。クジラの親

          彼の地よりやって来たるは初鰹

          つり革を握る袖先ピカピカの

          しりとり俳句です。 前回は「つり」で終わったので「つり」始まり。  4月の電車は、新入生や新入社員が目立ちます。何も言わなくても「あの子、一年生だ」「あの人は新人社員だ」とわかります。だって、ピッカピカなんだもの。服も顔付きも。  ただし、コロナ下で入学してオンライン授業が続いたから、今年は最高学年だけど、制服がまだピカピカのままっていう子もいるかも。フレッシュ(死語?)社会人もスーツがピカピカのまま。コロナ下のスーツ量販店が「売れねぇ」って嘆いてましたよね。  学校に限ら

          つり革を握る袖先ピカピカの