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絵のない俳画「穀雨」俳句+

舗道にも穀雨の雨は隔てなく

 雨が欲しかった。
 つらいとき、悲しいとき、やりきれないとき。澄んだ青空は鋭利にすぎて、気持ちをことさらに削りへこませる。

 芽吹く種を持たなくて、種を包む土になれなくて、無駄になるとわかっていても。

 雨が欲しかった。

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