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絵のない俳画「苗木植う」俳句+

森林よ山河に残れ苗木植う

 このあたりから向こうの尾根まで、麓の谷筋まで俺の山だ。
 と、老いた林業家は笑った。私から見ればとんでもない広大な土地だ。
 木は伐っても金にならん。息子等も木の世話などせんから荒れ放題だ。
 と、また笑う。
 時代は変わって、祖先が子孫のために植えた杉も桧も財産とは言えなくなっているのか。

 せめてこのまま、先の世代までこの森が変わらず有りますようにと願わずにはいられなかった。

 花粉は勘弁だけど。

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