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銀行の真相

昨今の金融不安によって、世界の株価や為替相場は
大きく上下に揺さぶられています。

3月10日に経営破綻(はたん)したシリコンバレーバンク(SVB)は,
カリフォルニア州に拠点を置く地方銀行でした。
SVBのビジネスモデルは日本の地銀と似ている」と、
危機感をあおる報道も見受けられます。

今回は、船瀬俊介さんの著書「日本の真相! 知らないと「殺される」
~ 政府・マスコミ・企業がひた隠す不都合な事実~」
という本の
内容について、お金に関する部分を紹介します。

私はこの本を読んで初めて知ったのですが、
皆さんは「信用創造」という言葉をご存じでしょうか?

どうやら、銀行同士が繋がることで架空のお金を生み出す
ことができる仕組みになっているようです。
世の中がこんな風になっていたなんて驚きです。





銀行のペテン 空気を貸して金を取る

銀行は、なぜこんなに儲かっているのでしょうか?
どの銀行も、駅前の一等地に豪華なビルを構えているし、
支店もたくさんあります。
一流銀行の支店長は年収ウン千万円だとか・・・・

一般論として、銀行の仕事と言えば、顧客から預かった預金を
企業などに貸し付け、その利子を儲けとして成り立っていると
思っています。
しかし、それにしても昨今は低金利ですから、年利1~2%で
貸し付けて利益が出るのでしょうか・・・・
冷静になって考えてみると、ちょっと不思議ではありませんか?

なぜ銀行があんなに儲かっているのか、その答えはズバリ!
「信用創造」があるからです。
信用創造というのは、何もないところからお金を生み出す
仕組みのことなのですが、銀行が何もないところから勝手に
お金を生み出していると言うと、疑問に思われる方も
いるでしょう。
お金を作るのは政府だけが行えることだからです。

政府がお金をどれだけ発行するかによって、流通するお金が
増えるのであって、民間企業である銀行が、お金を勝手に
増やしてはいけません。

いいえ、それがそうではないんです!


例えば、あなたが1億円を借りたとしましょう。
この場合、現金で札束を渡されるわけではありません。
あなたの通帳に1億円という数字が記入されるだけです。

つまり、銀行はあなたの通帳に1億円と記入するだけで、
1億円を貸したことになっているということです。
現金としては存在していないかもしれない1億円を、
通帳に記入するだけで貸付をしたことになってしまいます。

なぜ、現金として存在していないかもしれないお金を
動かせるかというと、銀行の預金者全員がお金を一斉に
同時に引き出す可能性が限りなく低いからです。
家賃や公共料金などの自動引き落としや、カード決済などが
普及してきたこともあって、銀行は大量の現金を保管しておく
必要が無くなりました。

だからこそ、もし仮に「この銀行危ないぞ」という噂が広がり、
預金者全員がお金を引き出そうと押しかければ、
その銀行は間違いなく潰れてしまうという訳です。



ここで、信用創造について分かりやすく対話形式で説明します。

「銀行には、僕らが預けている預金がありますよね」

「そうだ、銀行はそれを貸して儲けているんだろう?」

「それが違うんですよ、分かりやすく言うと、例えば1億円の
預金残高があったとすると100億円貸し出せるんです」

「100倍じゃないか!そりゃおかしいだろ、残り99億円は
一体どこから持ってくるんだ?」

「・・・いや、まあそれは、
空中から生まれたようなもんですよ」

「なんだと・・・、
それじゃあ空気を貸しているのと同じじゃないか!」

「まあそんなところです、空気を貸して利子と返済金を
受け取っているんです」

「オイオイ、それじゃあ詐欺じゃないのか」

「そうです、詐欺ですよね。でもこれは合法なんです
例えば、住宅ローンが返済不能になったとしたら、
担保の土地と家を銀行に取られてしまいますよね。
これも空気を貸して、土地と家(実態価値)を
手に入れているんです」

「そりゃ立派な犯罪だよ」

「だけど合法なんです、資本主義社会は
これで成り立っているんです」



預金の一部をキープしておけば、残りを貸し出しに回して
いいという制度のことを、部分準備銀行制度と言います。
そして、貸し出しに回さずに保管するお金のことを
支払準備預金と言います。

この制度が、お金を増やすマジックの正体です。


例えば、支払準備率が10%とします。
そして、A銀行の預金が総額100億円あったとしましょう。

A銀行は10億円(100億円×10%)を支払準備としてキープし、
残りの90億円を貸し出しに回します。
そして、貸し出された90億円は、また別の銀行に預けられる
ことになりますが、仮にB銀行に預けられたことにします。

A銀行がB銀行にお金を貸し出すことによって、
不思議なことが起きるのです。
元々は100億円だったのに、銀行の貸し出しという業務を
通じて、A銀行とB銀行を合わせて190億円の預金が
あることになってしまいました。



なぜこのようなことが起きるかというと・・・・

元々の100億円は、A銀行の預金者たちが預けたお金です。
そして、A銀行が90億円を貸し出した後も、この通帳残高の
総額は100億円のまま変わりません。
A銀行の預金者がお金を引き出したわけではないので、
当たり前のことですよね。

しかし、A銀行の現金は10億円しか残っていません。
支払準備として10億円を準備しておけば十分対応できるからです。

残りの90億円はどこへ行ったかというと、
B銀行の預金口座に入っています。
つまり、A銀行とB銀行の中にある現金の総額は100億円
(A銀行:10億円、B銀行:90億円)なのですが、
A銀行とB銀行の通帳残高の総額は190億円
(A銀行:100億円、B銀行:90億円)になっています。

さらにB銀行は、90億円のうち9億円(90億円×10%)を
支払準備としてキープし、残りの81億円を貸し出しに
回すことができます。
このとき、当然ながらB銀行の通帳残高は90億円の
ままですが、81億円はC銀行の預金となります。

このように、同じことが繰り返されると、
お金はどんどん増えていきます。
最終的にはどこまで膨らむかというと・・・

世の中に出回ったお金 = 100億円+100億円×90% +
100億円×90%×90%+・・・
預金の90%が貸し出しに回り、支払準備率が10%なので、
答えは1千億円です。
100億円の現金があったとすると、1千億円の
通帳残高を生み出せます。

このように、銀行が世の中に出回るお金の量を何倍にも
膨らませることを、信用創造と言うのです。

まとまったお金を現金で引き出そうとすると、銀行が
使用目的などをいちいち聞いてきて、現金の引き出しに
なかなか応じてくれないのは、支払準備金(現金)が
減ることは銀行にとって都合が悪いからなのです。











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