ロサンゼルス生活22日目

本日はサニーデイ。何日かぶりのサニーデイ。

朝。久し振りに晴れたので、どこかに出かけてみようか。ビーチなんぞに行ってみてもいいかもしれない。昼頃。まだいいかな、もう少し日差しが穏やかになってからでいいか。夕方、もう夕方か、夕暮れを見ているとなんだかビールが飲みたくなってきたな、一本だけ飲んじゃおうかな、、、

というわけでどこにも出かけることもなく、私の本日は過ぎ去った。いや、暗くなる直前に米を買いに出かけた。なのでセーフ。セーフってなんだ。アウトでも別に構いはしないだろう。

夜は映画を観た。なんだかこのところ映画が観たくてたまらないのである。自分の自然な欲求に従おうではないか。それを遮らなくてはならない理由など、今の私には特にない。

本日は「プラトーン」。巨匠オリバー・ストーン監督の代表作である。1987年のアカデミー賞作品賞受賞作品。ベトナム戦争への従軍経験のある監督が、自身の実体験を基に、現実のベトナム戦争を描いている。

アメリカに来てから俄かにベトナム戦争に興味を持ち始めている。日本における戦争とは少し状況が違うのではないかと考えるからだ。戦争中の日本といえば、日本全体で戦ってきたという印象である。戦争に反対する者がいれば、周囲から容赦なく叩かれる。また若い健康な男が戦争に行くことは普通のことであり、そして正義であり、周囲からも万歳三唱を受けていたのではないだろうか。そして本人に行く行かないの選択権は基本的にはない。

一方でベトナム戦争中のアメリカはどうだったのだろう。詳しくは分からないが、きっと戦争賛成論者と反対論者の意見が普通に交わされていたのではないか、と考える。また戦争に行く若者とそうでない若者がいた。そして戦争に行くのか、そうでないのかについては、きっと本人にその選択権があったのではないだろうか。本人の政治的な思想次第で、それに参加することもできるし、しないこともできる。もちろん、金銭的な理由などで、戦争に行く以外の選択肢がない、という若者が多くいた、という現実もあったとは思うのだけれど。

さて「プラトーン」。主人公は大学を中退して兵士に志願した若者。育ちとしてはおそらくミドルクラスではないだろうか。周囲の兵士たちは貧困層の若者が多い。きっとベトナム戦争に参加すると、それなりの報酬が得られるのだろう。お坊ちゃま気質の主人公はワイルドな兵士たちの中で揉まれながら、兵士として徐々に成長していく。その過程で様々な戦争の描写が描かれる。虐待、放火、虐殺や強姦、麻薬汚染、仲間内での殺人、誤爆、同士討ち、敵兵に対する死体損壊など。現実のベトナム戦争をこれでもかと描いている。

実体験を基にした物語が私は大好きである。人が頭の中だけで考えたことにはあまり関心を持たない。語るべきことというのは誰かが経験したことだけではないか、とすら思っている。

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