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ウマ娘 ROAD TO THE TOPが新規向けアニメとして優れているというお話

公式サイト

ウマ娘 3rd season始まりましたね。見てますか?
3期が始まったこのタイミングで、半年前のアニメを取り扱おうと思います。逆張りオタクなので。

「ウマ娘」をご存じない方のために軽く説明しますと、「ウマ娘 プリティーダービー」とは、Cygamesによるスマートフォン向けゲームアプリとPCゲーム、およびそれを中心としたメディアミックスコンテンツになります。(Wikipediaより)
現在のコンテンツの中心はゲームで、その他にもアニメ、漫画、ライブイベント等の多角的展開を行っています。

そのウマ娘の中で、今年4月に公開されたアニメ「ウマ娘プリティーダービーROAD TO THE TOP」(以下RTTT)が、コンテンツご新規様向け入門編アニメとして優れているのでは?という点を解説していきたいと思います。

ちなみに筆者はアニメ業界の関係者でもないし、コンサルティング企業の出身というわけでもないので、じゃあ実際どれくらい新規増えたの?って言われてもわかりません。
なんとなく、この辺がよく考えられてるよねって思ったことを書き連ねてみたいと思います。


放送形式

全話がYoutubeにて公開されています。(2023年10月現在)
いわゆるWebアニメという形式なります。
その他、有料配信サイトでも取り扱っていますが、Youtubeで無料で見れるので大抵の人はそちらで見られるかと思います。
配信サイトの登録するといった面倒なことも不要なので、いつでも好きな時間に見ることができるYoutubeで30分アニメを公開するのは中々の強みだと思います。

現在、ほとんどのアニメが放送局の枠を取って放送しているのに対し、インターネット環境さえあれば視聴可能なYoutubeで無料公開するというのはなかなか攻めています。
これは、多くの人に見てもらうといった点からとても有効な方法だと思います。

話数

1話30分で全4話です。
今日び大抵のアニメは1クール(12〜13話)なのに対して4話というコンパクトさ!サクッと見れます。時間にして2時間弱なので映画を1本見るくらいの感覚です。
1クール13話見ようとすると結構な時間がかかるため身構えてしまいますが、4話だったら見てみようかなと思う人もいるのでは?
4話というコンパクトさですが、ストーリーはがっちり抑えられているので、初めて見るという人でもウマ娘の世界観とストーリーが分かると思います。

ストーリーのわかりやすさ

全4話なので登場キャラも必要最低限です。1話から全員出てきます。途中で謎のライバルが出てきたりとかはしません。
メインキャラは3人であとはサブキャラになります。3人それぞれ活躍の場があり、サブキャラとも程よく絡みつつストーリーが進んでいきます。

尺が限られているのであまり複雑なことはやっていません。ストーリー構成はとてもシンプルになっています。とはいえ、キャラクターの背景、心情は丁寧に分かりやすい表現で描かれています。
なので、お出しされた通りに解釈できます。変にストーリーの裏を考える必要はないです。

複雑で難しいストーリーを考察するのが楽しいというオタクは多いと思いますが、既存ファンも楽しめてかつ、未だコンテンツに触れていない人たち向けた作り方として「シンプルでわかりやすい」というのは多くの人に伝わりやすいという点では正しい判断と思います。

外国語字幕付き

英語、中国語(×2)、韓国語の四か国語で字幕が付いています
しかも、Youtube側の自動字幕起こし機能ではなく、事前に作りこんである字幕です。
中国語と韓国語は分からないので確認できないのですが、英語字幕は確かにセリフ通りの字幕が付いていました。
当然Youtubeなので全世界で見れるわけで(中国から普通に見れるかは分かりませんが)、日本以外のファンに見てもらうために字幕を付けるのは理にかなっています。(すごく手間がかかりそうですが)
その結果、各話のコメント欄には日本語以外のユーザーからのコメントが多数ついています。

ファン向けサービス

これは既存ファン向けのサービスに近いのですが、アニメ最終話後にスタッフの方がnoteにて原画を公開してくれました。
しかも大量に。

これはもう原画集と言ってもいいくらいです。これだけの量を公開してくれるのはなかなかの太っ腹です。

いいことばかり書いたけど

ここまで書きましたが、全くデメリットが無いというわけでもなさそうです。
例えば、全4話と短いために、話題になる期間が短いという点です。
通常の1クールものの作品は最低でも3ヶ月は話題にはなってくれますが、4話だと1ヶ月くらいしか話題にしてもらえない可能性があります。
また、尺が限られているため、盛り込めるエピソードが少ないという点も挙げられると思います。
キャラクターのエピソードはできるだけ必要最小限にしてしまっているため、ファンが物足りなさを感じてしまう恐れもあるかと思います。

ただ、私が見た限りでは上記2点のデメリットを補ってもあまりあるくらいメリットの方が大きいように思えました。

まとめ

ウマ娘のようなメディアミックスコンテンツでは、定期的に新規のお客さんを取り込む施策をうたないと長く続いていかないと思います。
そのためには、新規参入のハードルを下げて、できるだけ多くの人に触れてもらうといった事が必要です。
また、アニメというのは様々なオタク向けコンテンツが出てきた令和の時代でも、未だに多くの人に伝わり、コンテンツの入り口となる媒体です。
ただし、コストがめちゃくちゃかかるのでハイリスクハイリターンのギャンブルみたいなものだと思っています。
そういった意味でも全4話と既存アニメの1/3の話数に限定し、リソースを集中して質の高い作品を仕上げているRTTTはよく考えられていると思います。

今回はテーマの都合でストーリーについては書きませんでしたが、RTTTはストーリーも熱くて楽しめます。
全話のリンクを張っておきますので興味がありましたらご覧になってください。

以上です。


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