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文部科学省資料が示す学校の多様化と課題
令和6年11月28日に開催された文部科学省の「義務教育の在り方ワーキンググループ(第10回)の開催について」の資料より、参考になりそうな資料をピックアップしてみました。
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上記の「認識すべき教室の中にある多様性・子ども目線の重要性」という資料では、「学習面などで著しい困難を示す子供」や「不登校・不登校傾向の子供」の割合を、小学校35人学級に例えて表現しています。これをみると、いわゆる「普通」と称する子供が案外少なく、教室も多様化している現実を理解することができます。
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同じ資料の「学校が抱える様々な教育課題の状況」という資料では、「不登校児童生徒数」「日本語指導が必要な児童生徒数」「特別支援学級に在籍する児童生徒数」などの増加の割合を、一覧でまとめて記載しています。これを見ると、おしなべて各項目増加しているのですが、特に「通級(=普通級に籍をおきながら障害や特性に合わせた指導や訓練を受ける)による指導を受けている児童生徒数」が大幅に増加していることがわかります。
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不登校児童生徒の増加は、もう定番のようですね・・・。11年連続で増加、過去最多とのことです。
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この資料をみると、不登校にも様々なケースがあることがわかります。学校の校門・保健室・校長室等にはいくが教室にはいかない「教室外登校」、授業に参加する時間が少ない「部分登校」など。
理由は身体的理由・学習に関する理由・居心地に関する理由が代表的とのこと。
これらの資料から、現代の教育現場は従来の画一的な指導では対応しきれない多様性に直面していることが明らかです。児童生徒の個々のニーズや特性に応じた柔軟な教育システムの構築が、今後ますます重要になっていくと考えられます。学校、教育委員会、そして社会全体で、子供たち一人ひとりの可能性を最大限に引き出す新しい教育アプローチの開発が求められています。
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