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星田妙見宮

星田妙見宮は大阪は河内の私市にある神社で妙見さま、つまり北辰の信仰のお宮です。

御由緒に曰く弘仁年間、弘法大師が近在の獅子窟寺にて修行の折に仏眼仏母尊の秘法修せられると北斗七星みっつに別れ星田の地に降り注いだと。そのうちの一がこの星田妙見宮のお山に降り、山の一部を粉砕、現在山が馬蹄型なのはその名残と申すようなのです。一つは星の森、あと一つは降星山光林寺に降ったと申します。

隕石が降り注いだとはとても刺激的なお話と思います。

小高い丘の頂に星田妙見宮は在します。その山頂には巨岩がいくつかあり、そのうちの一つを織女石(たなばたせき)と申し、どうも七夕の伝承があるようですが由来はよくわかりません。御由緒には古今和歌集のうちの在原業平の御歌が引用されており、そのころには既に七夕の信仰がこの地にあったようです。しかし山頂の巨岩を見るに、このお宮は七夕や北辰信仰の入るずっと前からの古代の信仰なのではないかと思います。

磐舟神社もそうですが、生駒、富雄川流域には巨岩の信仰があります。平群には石床神社があり、稲倉には稲倉神社の烏帽子岩があり、ほかにもさまざまな巨石、巨岩の信仰が点在しています。星と岩の信仰はなにかつながりがあるのでしょうか。物部氏は星に関わりがあるのでしょうか。岐阜の岩屋岩陰遺跡などを連想もいたします。

妙見宮の小高い丘は森が濃くてひんやりして、どこか優しげです。10数台程度の駐車場が整備されており、お車でのお越しが便利かと思います。



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