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『食』に関する本

食べることだけは決してやめられない。食事をせずに生きていくことはできない。
あらためて書くと当たり前すぎるのだけれど、自粛生活だからこそ今年気付いたことだ。

今年は食に関する本も読んでみた。

畑中 三応子 著『〈メイド・イン・ジャパン〉の食文化史』


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和食は健康にいい。

この認識がどのように形成されたか。そもそも、日本人はご飯ばかり食べていた。その量、一日3食、一回3膳。それも白米しか食べていなかった。だから、脚気にもなったし、タンパク質も脂質も取らず、野菜もほとんど食べないので栄養バランスが悪く栄養失調だった。

パンだって、戦争に負けたから食べることになった。
戦後、米以外の穀類を生産してはならなくなった結果、大豆や小麦から作る味噌や醤油は生産量を確保するのが難しくなった。
食の洋食化は戦争に負けたから起こったのかもしれない。

「国産米使用」と書いてあるけれど、国産米ってそんなに良いものなのか?

どれもこれも知らないことばかりだった。イメージに惑わされてしまうのは何事も同じだ。知っているのと、知っていないのとでは、見える景色が違う。

食事は体を作るものだから、なおさらだ。

『読む寿司 オイシイ話108ネタ』河原一久著


寿司にまつわる108のエピソードに圧巻。
歴史的なこと、地理的なこと、文化的なこと。すべてが合わさった日本文化の象徴が寿司というジャンルなのだと知った。参考文献の量もすごかった。

この本を読んでから、今までよりずっと大将との話も盛り上がるので、お寿司屋さんに行くのが楽しみになった。

食を愉しむ。
その場を愉しむ。
自分の口に運ばれてくるまでのすべての人、そして食物に感謝して、楽しめるようになった。

プロの作る食事

今年は自分で作ったものを食べる機会も多かった。そうなると、普段何気なく通っている店で、料理人の方たちがどんな創意工夫をして料理をしているのか尊敬できるようになった。日常生活の中で片手間に作る、私の適当料理と違って、プロの料理は、こだわりが違う。

自粛せざるを得ない春頃に、ネットでレシピ公開をしたりしているのを見ると、ちょっとしたひと手間が加えられている。何度も試行錯誤を繰り返して、発見したであろう個性あふれるレシピ。料理は科学的だから、その理論もとても興味深かったりする。

さて、来年はどんな食に巡り会えるのだろう。

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