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日米金利の変動

まずはアメリカのFOMC

こちらの発表はほぼ想定通り、9月の利下げを示唆する内容でした。
マーケットは織り込んでいたものの、ネガティブサプライズが無かったことを好感。
全体的に活況となり、それまで下げ幅が広がっていたハイテク企業を中心に大きく買い戻され、Nasdaq、S&P500も回復を見せました。

またFOMCの発表を受けて債券市場も大きく利回りが低下しました。
それぞれ前日比で、
2年物:-2.32%
10年物:-2.65%
30年者:-2.09%

米国市場単体で見ると、良好な発表内容といったとこですね。

日本の金融政策決定会合では

事前のリークもありましたが、おおむねつぎのような決定です。
・金利は0.1%→0.25%への引き上げ
・国債買い入れ減額
一言でいうと、金融引き締めに動いたわけです。
政策金利の上昇と国債買い入れ減額により、もちろん金利は上昇し、市中の現金が減少するためインフレが進みます。

このタイミングでタカ派に動いたことの説明はだいたい次のような感じ。
・個人消費は底堅い
・賃金上昇もみられる
・大きな変化ではないので、市場への影響も限定的
・中長期的を見据えて少し早めに調整

正直あまり納得感のある理由ではなく、実質賃金としては低下しているなかで、個人消費が底堅いともいえる状況ではないはず。
もちろん、利上げも国債買い入れ額の減額もいずれは必要ですが、今回の発言のように大きな変化ではなく、中長期目的ということであれば、なおさら「なぜ今?」という気はします。

ようやく株価と賃金が上昇の兆しを見せ始めたところなので、ここでタカ派のサインを出してしまうとせっかくの景気の好転を腰折れさせてしまわないか心配ですね。
8/1の日経平均は前日終値を下回る38,781円からのスタートで、10:33現在は、そこから1,000円近く下落した37,780円となっています。
めっちゃ影響出てるやん。

8/1 10:30 頃の日経平均株価 37,700円台を推移

ドル円

日銀も不景気は望んでないハズですが、少々景気に影響が出る事を見越したうえで、おそらく本音、本当の理由は円高誘導したかったからじゃないかと思います。
米国利下げ、日本利上げのコンボで円高に進まないワケがありません。

8/1 10:30 頃のドル円レート 1 ドル = 148円台で推移

急進していた円安が落ち着くのは歓迎ですが、これから株式市場だけでなく日本経済がどう変化していくか、注意深く見守る必要がありそうですね。

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