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江戸時代に学ぶお金 その20:若い時にがんばって、早くリタイヤしよう


巻4⑤ 伊勢海老の高買

生きている者は、何とかして食べていけるものだ。世に住んでいる以上、何事も心配しすぎるのは損なことだ。

毎年、世間の不景気によって生活が苦しくなり、誰も彼も困っているはいうものの、それぞれ相応に正月の用意をし、餅をつかない家もなく、数の子を買わない人もないのである。

いったいに始末・倹約というものは、正月の支度がまず大事になるのである。
賢い人は、たいていのことは春や秋の日の永い時にするもので、そのほうが得なのだ。

堺は始末な生活で立ち、大坂はぱっと派手に世を送っているが、所によって人の風俗が変わっているものおもしろい。

それにしても身代のよい人は、何国でも気軽に暮らせるものだ。

どんなに利口そうな顔をしても、暮らし向きの不如意な人の言うことは聞くものはない。愚か者でも金持のする事は、正しいこととされるのであるから、頭がよい人が暮らしに困っているというのは、口惜しいことだ。

「若い時に苦心して、精出して働き、老後の楽しみを早く知るがよい」とは、嘘をつかない大黒様のお告げである。

金のたまるのはもどかしいものだが、減るのは早いものだ。

『新版日本永代蔵』(著 井原西鶴、訳 堀切実、KADOKAWA)より


300年たってもお金については何ら変わっていない。

本日の学び
・始めに余裕があるうちに準備をすることが大切である。
・頭がいいひとよりも、お金を持っている人が正義であるというのが実態。
・若い時に仕事をがんばって、早くリタイヤしよう。

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